Subject   : 天然香料

カテゴリー  : その他  


 天然香料
天然香料は、植物や動物から抽出された香料のことです。 天然香料のほとんどは植物より抽出された精油や樹脂です。 精油の抽出法としては水蒸気蒸留がもっともよく用いられています。 しかし熱に対して不安定な精油については、柑橘類のように果皮を圧搾したり、花の精油のように有機溶媒により 抽出するものものなど、いろいろな製法があります。
天然香料は農産物であるので、
  • 収穫の時期が限られるので需要の急変に対応できない。
  • 農産物の量に対して含まれる香料の量はわずかであるので高価。
  • 気候などにより生産量が一定しないため価格変動が大きい。
  • 産地やその年の気候により品質が一定しない。
といった欠点があります。

● 動物から得られる天然香料
種類 コメント
ムスク
(麝香、じゃこう)
チベット、雲南、ネパールなどの山岳地帯に生息している雄の麝香鹿の生殖腺分泌物で、その下腹部にある香のうを切り取って乾燥したもの。
シベット
(霊猫香、れいびょうこう)
ジャコウネコから得られる
カストリウム
(海狸香、かいりこう)
ビーバーから得られる
アンバーグリス
(龍涎香、りゅうぜんこう)
抹香鯨の胃や腸にできる病的結石である。イカを常食とする抹香鯨の体内にイカの嘴が蓄積し、結石となり、胆汁や胃液などでこの不消化物を包み、体外へ排出する。この塊が“灰色の琥珀”アンバーグリスである。長い年月海上を浮遊している間に日光と海水や空気と微生物により異臭が除かれ、黒褐色から灰色の蝋状の塊となり、妙なる芳香を放つ。


動物の個体数が減少しており保護されているため、現在では合成香料によって 代替され、最近ではほとんど用いられていません。

 ⇒ 香料(フレーバー、フレグランス)

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