Subject   : 粘土鉱物(clay mineral)

カテゴリー  : その他  


 粘土鉱物(clay mineral)
 粘土を構成する主成分鉱物をいう。大部分は層状珪酸(けいさん)塩鉱物で、ほかに非晶質ないし低結晶度鉱物もある。土壌を構成する粘土鉱物を土壌粘土鉱物というが、これは岩石の風化で生成されたものである。土壌の中にも粘土鉱物が多くみられる。粘土鉱物には、雲母(うんも)や緑泥石などのように大きな結晶になる鉱物も含まれているが、こういう肉眼的大きさの結晶に対しては粘土鉱物といわない。逆に、粘土を構成していても石英のようなものは粘土鉱物といわない。すなわち、粘土鉱物というのは特定の鉱物のみを示すものではない。粘土の定義は、窯業、土壌、地質、鉱物など各分野で研究する人々により多少の違いがある。

粘土とは、
〔1〕可塑性があり、
〔2〕微細な粒からできており、
〔3〕赤熱すると固結する、
という三つの性質のうち、少なくとも二つをもつものとされている。しかし、多くの研究から、〔2〕の条件が粘土のもっとも基本的な性質であるとも述べている。微細な粒というのも厳密な定義があるわけではないが、粒径が2ミクロン以下のものが粘土とされることが多い。

● 脈石(gangue )
鉱床の中に産する鉱物のうち、採掘されても利用されない鉱物をいう。一般には金属鉱床に産する石英、方解石、蛍石(ほたるいし)、石膏(せっこう)などの非金属鉱物をさすことが多いが、黄鉄鉱や硫砒(りゅうひ)鉄鉱などの金属鉱物もしばしば脈石として扱われる。また石英などは一般的には脈石であるが、それらを目的として採掘される場合は鉱石である。このように鉱石となる鉱物と、脈石となる鉱物とは鉱床により異なり、厳密な区別があるわけではない。脈石はそれ自身は無価値であるが、選鉱や製錬方法の選定には脈石の種類や粒度などが関係してくるので、鉱石の価値に影響することがある。また鉱床のタイプごとに特定の脈石を伴いやすいため、鉱床探査の手掛りとして利用されることも多い。
おもな脈石鉱物には石英、方解石、菱(りょう)マンガン鉱、重晶石、ざくろ石、緑泥石、蛍石、黄鉄鉱などがあり、また鉱脈の中に含まれる岩石片も脈石とよばれる。
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