虫さされや異物の注射などアレルゲンの侵入後,ただちに(食物の場合は1-3時間以内に)出現します。
抗原となるのは、抗生物質や昆虫毒、異種血清、非ステロイド系消炎鎮痛薬等です。
人によっては、顔全体が赤くはれたり、喘息のような症状がでたりします。
嘔吐,血圧低下(血流の減少),呼吸困難(のどの浮腫)などの症状が
出る場合もありますが、本態は全身組織の血管性浮腫です。
顔面蒼白、冷や汗、じんましん、下痢などの症状もでることがあります。
重症になると、数時間で死亡することもあります。
モルモットやマウスではIgG抗体でおこることが多いが,ヒトの場合はIgE抗体による反応です。
対策としては過度な運動を控えて、過労に注意するとともに、アレルゲンを 避ける必要があります。
食物アレルギーがメインですが、クルミ,ピーナツ などのナッツ類、豆腐、小麦、魚、卵、乳製品などが多いようです。
そばのように、食後、蕁麻疹,低血圧,ゼーゼー,呼吸困難等の症状が出るものと、食事をした後すぐに運動することによって,食後約2時間してから生じるアナフィラキシーの2タイプに区別されます。
消炎鎮痛剤、抗生物質、局所麻酔薬、歯科治療薬、その他の薬剤でも
アナフィラキシーの起因物質になります。
ワクチンなどの予防接種後、数分後から30分以内に(ときに数時間で)起こることもあります。初期症状は、皮膚の潮紅や蒼白、じんましん、浮腫、頭痛、腹痛、下痢、失禁、手足のしびれ感などがみられます。
重要な症状として、血圧低下、 頻脈、チアノーゼ、喘息発作、全身けいれん、意識消失があり、重篤な場合には急死することもあります。
症状 | 自覚症状 | 他覚症状 |
---|---|---|
全身症状 | 不安感、無力感 | 冷汗 |
循環器症状 | 心悸亢進、胸内苦悶 | 血圧低下、頻脈 |
呼吸器症状 | 鼻閉、咽頭狭窄感 | くしゃみ、咳、喘鳴、呼吸困難 |
消化器症状 | 悪心、腹痛、便意 | 嘔吐、下痢 |
粘膜・皮膚症状 | 皮膚掻痒感(かゆみ) | 紅潮、蕁麻疹、眼瞼・口腔粘膜浮腫 |
神経症状 | しびれ、眼前暗黒感 | 痙攣、意識障害 |