Subject  : 心筋梗塞とその合併症

カテゴリー: 健康・医療情報 


 心筋梗塞とその合併症
心臓を栄養する血管(冠動脈といいます)が狭くなるのが狭心症です。 さらに冠動脈がつまったのが心筋梗塞という病気です。
不安定狭心症は心筋梗塞の前兆と考えて対応しなければなりません。 不安定狭心症とは、
  1. 発作がより簡単にかつ頻回におこるようになった。
  2. 痛みがなくなるまでの時間が長くなった。
  3. ニトログリセリンの効きが悪くなってきた。
  4. 今まで運動だけでおこっていた発作が安静にしていておこるようになった。
などの状態をいいます。この様な時は高率に心筋梗塞をおこしやすく、 入院による治療が必要です。 心筋梗塞を起こすと次のような恐い合併症をおこしますので、一刻も早い 入院と集中治療が必要になります。

● 不整脈
心筋梗塞発症直後から様々な不整脈が出現します。 不整脈にはたくさんの種類がありますが、最も恐い不整脈は生命に危険を 及ぼすような不整脈です。 これは当然心臓が震えて止まってしまうもの(心室細動)、異常な頻拍となり血圧が下がって意識がなくなるもの(心室頻拍)、また極端に脈が遅くなり、意識がなくなるもの(房室ブロック)などがあります。 心室細動や心室頻拍は心筋梗塞をおこした方の10〜20%におきています。
● 心不全、ショック
心筋梗塞の範囲が広いと血圧が下がってショックになります。 またショックにならなくても肺の中に血液がうっ滞して(肺うっ血といいます)肺が水浸しになり、 肺から酸素が体に供給困難となり、強い呼吸困難をおこします。 これを急性心不全といいます。この心不全と ショックは病院に運ばれた後に亡くなられた患者さんの約70%を占める恐い合併症です。特にショックをおこされた患者さんは直ちに詰まった血管を開いたり、補助心臓の機械をつけないと9割以上の方が亡くなります。
● 心破裂
心筋梗塞をおこしてもろくなった部分が裂けて破れてしまうことがあります。頻度は少ないのですが、一度おこると救命することは極めて困難です。これを予防するためには安静や血圧の管理が重要ですが、詰まった血管を開くことも良い影響を与えると考えらています。
● 梗塞後狭心症
心筋梗塞をおこした後に再び胸が痛くなる発作をおこすことがあります。同じ狭心症でも一歩間違えば2度目の心筋梗塞をおこす可能性もあるからです。この狭心症がおこったら速やかに冠動脈造影をおこない、原因となっている部分を明らかにし、治療をおこないます。


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