Subject : 狭心症の治療法
カテゴリー: 健康・医療情報
狭心症の治療法
-
心臓を栄養する血管(冠動脈といいます)が狭くなるのが狭心症です。
さらに冠動脈がつまったのが心筋梗塞です。
狭心症では動脈硬化で狭くなった部分を広げ、心筋梗塞では詰まった部分を一刻も早く広げ、心筋を救うことが最も重要です。
- ● PTCA(経皮的冠動脈形成術)
-
いわゆる“風船治療”といわれるものです。狭い部分や閉塞した部分を特殊な風船のついたカテーテルで広げる治療です。成功率も安全性も高い治療で、成功すればバイパス手術と同じ効果が得られますが、すべての血管に適応できるわけではないこと、成功した後に再狭窄がおこることがあるなどの問題もあります。
再狭窄とは広げた部分が3ヶ月位で再び狭くなってしまうことで、3ヶ月後に再検査が必要です。
- ● ステント
-
いわゆる“金属の網”です。風船治療だけでは不十分な場合に金属の網で病変部を被います。また風船治療で再狭窄をおこした場合に用いる場合もあります。風船治療単独に比べ、大きく広がり、再狭窄も少なくなります。ただし稀に血栓がついて閉塞する場合があり、1ヶ月位の期間は血栓を予防する薬を服用していただく必要があります。
- ● ロタブレーター
-
風船やステントは動脈硬化部を押しつぶす形で治療をおこないますが、ロタブレーターは高速回転のドリル(バーといいます)で動脈硬化の部分そのものを削り取ってしまうものです(歯医者さんで歯を削るときのドリルと原理は一緒)。その後に風船やステントを追加し更に大きく広げます。固くて風船では歯がたたない病変や長い病変に対して極めて有用な治療法です。
- ● 冠動脈バイパス術
-
大動脈冠動脈バイパス手術(CABG, ACバイパス)を中心とした外科治療。
大動脈冠動脈バイパス手術は心臓外科医が行います。
通常ACバイパスは心臓を止めて手術を行います。心臓を止めている間の生命維持のために人工心肺を使います。また、目的とする冠動脈に到達するためには胸壁を大きく切開する必要があります。このためACバイパスには体に大きな侵襲を伴います。
最近人工心肺を用いず、または従来のACバイパスに比べて小さい手術創で手術する低侵襲冠動脈バイパス術(OPCAB,LAST)が行われるようになりました。
⇒
狭心症(虚血性心臓病)
[メニューへ戻る]
[HOMEへ戻る]
[前のページに戻る]