Subject  : やけど(熱傷)

カテゴリー: 健康・医療情報 


 やけど(熱傷)
やけどは障害された皮膚の深さにより4つのタイプに分けられます。
深さ タイプ メモ
第I度 表皮やけど 皮膚の表皮が障害される。皮膚が赤くなり(紅斑)、軽いむくみ(浮腫)が出て、ひりひりとした痛みがあります。
第II度 真皮浅層やけど 真皮の浅いところまで障害される。 水泡ができ、強い痛みがある程度。
真皮深層やけど 真皮の深いところまで障害される。水疱の下が白くなっています。
第III度 皮下やけど
(3度熱傷)
皮下組織まで障害される。 皮膚が固くなり、炭化している・白くなっている・冷たくなっている・羊皮紙様になっている状態。神経が破壊されているため、熱傷部分の痛みは感じません。

やけどは、深さにより症状や経過がだいたいわかります。一番浅い表皮やけどは、赤くなりヒリヒリしますが数日であとを残さず治ります。真皮まで障害されたやけどは赤くなったり水ぶくれを作り、真皮の深いところまでやられたやけどは潰瘍ができ、治るまで時間がかかります。皮下まで障害されてしまうと瘢痕<はんこん>を残してしまいます。
衣服の上からやけどしたときは、 無理に脱がせず、まず水をかけて冷やす。

 また、やけどは原因となったものの温度によって大きく経過が変わります。いわゆる普通のやけどは原因が高温のものをいいます。熱湯、ストーブ、アイロンなどは温度が高いため、接触時間が一瞬のことが多く症状は重症感があってもやけどの深さは真皮の浅い部分にとどまることが多いようです。

やけどでは、まずは冷やすことが大事です。あわてずに、冷たい水道水か、氷を入れた冷水につけて下さい。タオルやガーゼを冷水にひたして、やけどの部位に湿布して頻回にとりかえるのも良い方法です。
水泡が破れていたり、大きく傷ついていたら感染の恐れもあるので、冷却後は清潔なガーゼで覆い、直ちに病院で治療を。そのとき、どんな軟膏も薬もつけないように!
 大人は体の表面の20%以上、子どもだと10%以上の場合、命にかかわることもありますので、一刻も早く救急車を呼んで、冷やしながら早く病院へ連れていく方がよいでしょう。(ホースで水をかけたり、濡れたシーツで覆う。)

● 低温やけど
低温やけどは湯タンポ、電気あんか、使い捨てカイロなどによって起こるやけどをいいます。それほど高温ではないので長時間接触してしまうため、症状がたいしたことがなくてもやけどの深さは真皮の深いところや、場合によっては皮下組織までやられてしまうことが特徴です。そのため、治るまで数ヶ月もかかったり、瘢痕を残してしまうことがあるので注意が必要です。  次に、低温やけどを予防するための注意についてお話します。低温やけどを起こす代表的なものとして、湯タンポがあります。湯タンポはとても手軽で良く使われていますが、金属の部分が出ないように布などで何重にもくるみ、足から離して使うことが大切です。電気あんかも、温度を低めに設定してやはり足から離して使ってください。  使い捨てカイロによる低温やけどもとても多くみられます。必ずシャツなどの上から使い、カイロを貼ったまま眠ってしまわないように注意してください。 

 ⇒ 皮膚

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