Subject  : 胸焼け

カテゴリー: 健康・医療情報 


 胸焼け(逆流性食道炎)
「胸焼け」の主な原因は逆流性食道炎です。
ビールやお酒を飲み過ぎたり、パンやおもち、イモなどを食べ過ぎたり 、または油っこい食事をした後に胸が焼けるような感じになります。
年配の方は「黄水(きみず)があがる」という表現をされる方もあります。 この黄色い液体は肝臓で作られる胆汁と胃液が混ざったものです。 もともと胃液は無色透明ですが、胆汁が十二指腸から逆流している場合は 黄色い色がつきます。
うつぶせになって寝たときなど体位によっても胃液が食道に逆流することが あります。
胃液は強い酸ですから、食道の中に逆流すると食道の粘膜が荒れたり、 ひどい場合には潰瘍ができたりします。胃袋は胃酸に強いのですが、 食道の粘膜は胃酸に弱いのです。そのため正常の場合でも胃酸が 食道に逆流すれば「胸焼け」として感じます。
「胸焼け」の程度がひどかったり、たびたび「胸焼け」がおこる方は、 食道と胃の間の部分に問題がある可能性があります。たとえば胸の中に 胃の一部がずりあがっていたり、胃と食道の間にある括約筋がゆるんで しまっている場合です。

 一方、胃癌 や食道癌が胃と食道の間付近にできると「胸焼け」が おこることがあるので、「胸焼け」が続く場合は放置してはいけません。
逆流性食道炎の正確な診断ができるのは内視鏡の設備のある消化器科や 胃腸科です。ここでは効果的な治療薬もあります。
「胸焼け」が続く場合はかかりつけの医療機関を受診し、場合よっては 専門の医療機関を紹介してもらって、きちんと検査を受けましょう。
内視鏡検査を受ければ逆流性食道炎の診断は比較的簡単にできます。 そして食道と胃に問題がなく、悪性でないことをはっきりさせることが 重要です。単に逆流性食道炎と診断されれば、お薬で治療できます。
アルコール、炭水化物、油っこい食事などは控えるようにしてください。

また、アスピリンやその他の非ステロイド性抗炎症薬 などの薬も胸やけの原因になります。しかし、特に異常がなくても胸やけの症状が起きることも少なくありません(機能性胃腸症)。こうした症状は、胃の感受性が高まったり、収縮(痙縮[けいしゅく])が強まることによって起こるものです。
不安が原因で胸やけが起きたり悪化することがあります。不安のため不快な感覚に敏感になり、軽度の不快感も苦痛に感じられるからです。不安によって、胃の感受性や収縮の異常が悪化したり、あるいは、ため息をつく、せわしなく息をする、空気を飲みこむ(空気嚥下症、呑気[どんき]症)などの症状が現れたりします。

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