Subject  : メニエール病

カテゴリー: 健康・医療情報 


 メニエール病
耳の内耳は、骨と膜の二重構造になっていて、膜の内側はリンパ液(内リ ンパ液)で満たされている。ところが、この内リンパ液の調整がなんらか の原因でうまくいかなくなって過剰になると、内リンパ水腫をつくり、こ れが神経を圧迫し、めまい、耳鳴り、難聴などのさまざまな症状が現れて くるこれがメニエール病である。 内耳の中には、音を感じる蝸牛や回転運動を感知する三半規管、直線加 速度や位置感を感じる耳石など、さまざまな器官があり、それぞれがリン パ液でつながっているため、多様な症状が現れてくる。 突然、周囲がぐるぐると回転するような激しいめまいに襲われ、吐き気 や嘔吐を伴うこともある。初期は、めまいの発作時に耳の閉塞感や圧迫感 など、耳が詰まったような感じを受けるが、めまいを繰り返すうちに耳鳴 りや難聴を伴うようになり、しだいに発作時以外にも症状が残るようにな ってくる。

 【原因】
この病気は、30歳代から50歳代の働き盛りの人がかかりやすく、男性 に多い傾向がみられている。多くの人に共通しているのは、仕事や人間関 係などで人一倍緊張感が続いていたり、責任感が強く、働き過ぎの傾向に あり、強いストレスの中で生活をしている人に多い。 何が原因でメニエール病になるのかは未だ結論は出ていない。ただ、メニエール病患者の内耳では内リンパ腔という部分の拡大(内リンパ水腫) が見られ、これによってその症状が引き起こされるという点については殆 ど異論はない。しかし、なぜ内リンパ水腫がおこるのかは不明で、内耳の 前庭水管の発達異常、内耳の後半規管後部の乳突蜂巣発育不全、アレルギ ーの関与、内耳組織への自己免疫、ヘルペスなどのウイルス感染、内耳の 血流不全など様々な可能性が挙げられている。 また、これらのどれか一つ だけではなく異なる病因が同一の症状を引き起こす可能性もある。

 【治療と対策】
メニエール病は、季節の変わり目や気候の変化、とくに低気圧や前線の接 近しているときに発作を起こしやすくなるということもわかっているので 、このような時には特に過労を避け、ストレスを溜め込まないようにする ことが重要である。
減塩食と利尿薬によって発作の頻度を減らせる場合もあります。発作が起こったときには、メクリジン、ロラゼパム、スコポラミンなどの薬を内服すると、一時的にめまいが治まります。スコポラミンは肌に貼るパッチ剤もあります。吐き気や嘔吐は、プロクロルペラジン入りの座薬で軽減されます。
メニエール病は、症状が悪化すると治療が困難にな るので、初期のうちに正確な診断、適切な治療を受けることが大切である。 まずは聴力検査を行い、難聴があるかどうかを調べる。また、からだのバ ランス状態を見る平衡機能検査も行うこの検査には2種類あり、1つは足 踏みなどをしてからだのふらつきを見るもの、そしてもう1つは眼の動き を見る眼振検査である。さらに、必要に応じて、頭部のCT(コンピュー タ断層撮影)検査やMRI(磁気共鳴画像検査)、耳のX線検査なども行 なう。
◆生活習慣改善アドバイス
  1. 心身ともにリフレッシュし、ストレスを解消する
  2. リズム感のある規則正しい生活を送る
  3. 睡眠時間を充分にとる
  4. 忙しくなる期間の前後にはできるだけ休養をとる
  5. ゆとりのある生活を心がける
  6. 休日には趣味やスポーツを楽しむ


 参考)http://www.j-medical.net/
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