Subject  : 胸痛

カテゴリー: 健康・医療情報 


 胸痛
胸膜痛は、胸膜の炎症(胸膜炎)から起こる鋭い痛みで、深呼吸やせきをすると、痛みがひどくなります。胸の痛む場所を押さえ、深呼吸やせきをしないようにするなど、胸壁を動かさないようにすると痛みは和らぎます。たいてい、痛む部分は特定できますが、時間とともに痛む場所が移動することがあります。肺の底部に起こった胸膜炎では、炎症を起こしている側の肩に痛みを感じます。
胸水は、2層の胸膜の間に滲出液がたまるもので、初めに胸膜痛が起こりますが、液体がたまって2層の膜が離れるのに伴い、痛みが治まることがよくあります。胸膜痛を起こす原因は、ウイルスや細菌への感染、癌、血流に乗って肺へ到達し肺動脈にとどまった血のかたまり(肺塞栓症)など、さまざまです。

肺膿瘍や肺腫瘍など、他の肺疾患によって起こる痛みは、胸膜痛より説明しにくいとされています。この痛みはよく、漠然とした胸の奥の痛み、と表現されます。肺や気道の損傷によるものの大部分は、このような痛みを起こします。

胸壁そのものから痛みが生じる場合もあります。痛みは深呼吸やせきで悪化し、胸壁の一部だけが痛み、その部分を押しても痛みを感じます。この痛みの原因として最も多いのは、肋骨の骨折や肋骨と肋骨の間の筋肉(肋間筋)の断裂や損傷など、胸壁の損傷です。肋間筋はひどくせきこむだけで損傷することがあり、痛みは数日から数週間続きます。胸壁内部に腫瘍ができると、ごく一部が痛みますが、腫瘍が肋間神経の中にまで広がると、その神経が支配する領域全体に痛み(関連痛)が生じます。水痘帯状疱疹(たいじょうほうしん)ウイルスによる帯状疱疹では、発疹が出る徴候として、呼吸の合い間に胸が痛むことがあります。

 ⇒ 咳(せき)が続く場合

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