Subject  : 子宮の病気

カテゴリー: 健康・医療情報 > 婦人科


 子宮の病気


 ● 子宮膣部びらん
 性交痛・性交後の出血・生理と生理の間に、少量の出血がダラダラと続くという症状がでる。女性の多くに見られる、よくある病気です。膣部が炎症を起こしてただれたように見えるためそう呼ばれます。ただれた部分がポリープ状になった場合頸管ポリープと呼び、 頸管ポリープは子宮内膜の一部が増殖して、子宮口から出てきたものです。大きさは米粒大から親指ぐらいの大きさまでとさまざまで、ほとんどは良性のものです。症状は子宮膣部びらんと同じです。

 ● 子宮内膜症
この病気は30歳代の後半から40歳代にかけて多く、とくに多くの妊娠、分娩をくり返した人によくみられます。月経血が多くなることと、月経時の痛みです。
子宮内膜症は、子宮内膜が卵巣の中や、子宮、腸管の表面などで増殖していく病気で、月経時には出血を起こし、しこり(チョコレートのう腫)や癒着の原因となります。子宮内膜症は良性の疾患で、月経がある婦人の5〜10%に存在するといわれていますが、進行するとさまざまな症状を起こすことがあります。
 ひどい生理痛・性交痛・出血などの症状がでる。子宮内膜細胞ほど増殖(細胞分裂)する能力をもった細胞は人間の細胞の中では他にはない。エストロゲンの影響で増殖するが、高温期になってプロゲステロンが働かなければ細胞分裂が止まらず、がん化してしまうほど。子宮内膜では血管が豊富に発達し、グリコーゲンという糖分も盛んに分泌される。この細胞が子宮筋や卵巣で増殖して腫瘍となったものが子宮内膜症である。不妊症の原因となる可能性があり、完治には時間がかかる

 ● 子宮筋腫
 子宮にできる良性腫瘍で腰痛・便秘・頻尿・排尿難・生理の際に生理痛がひどい、月経血の量が多い、日数が長いなどの症状がでる。 ひじょうに大量の出血がある場合、凝固した血液のかたまりが出ることがあります。 手術によって筋腫を取り除く治療が行われる。

 ● 子宮癌
 子宮内にできる悪性腫瘍を指す。性交後の出血・不定期な出血・生理不順・悪臭のあるおりもの・腰痛・下腹部痛・食欲不振・倦怠感といった症状がでる。しかし、初期には自覚症状はないので、定期検診で見つけるしかない。大別して子宮頸癌と子宮体癌の2種類があり、子宮は上方2/3の体部と下方1/3の頸部からなっていて癌の発生位置で前述の2種類となる。子宮頸癌は40〜50代に多く見られ、病因はいまだ不明な点が多いが、もっとも関与しているのは、HPV(ヒトパピローマウイルス)だといわれている。子宮体癌は50代に多く見られ、特に閉経後に多い。30歳以降の月経不順や卵胞ホルモン服用歴などが病因として考えられる

  ・子宮体部がん(しきゅうたいがん)
閉経後の女性、未婚の女性、妊娠・出産の経験がないまたは少ない女性に多く見られます。一般に、体格がよく太っていて、高血圧、糖尿病体質の人に多く、また、若いときに月経が多かったり、更年期がおそかったりする人に発生しやすいようです

  ・子宮頸部がん(しきゅうけいぶがん)
子宮頸部がんは、外子宮口付近に発生することが多く、婦人科の診察でこの部分を観察したり、検査すべき細胞や組織を採取することが可能なので、早期発見が容易にできます。7割以上が、子宮の入り口にあたる子宮頸部に発生します。

 ● 子宮下垂
子宮の位置が病的に下降することがあり、これを子宮下垂とよんでいます。子宮をさきえる筋肉や靭帯などがゆるんだためにおこります。

 ● 子宮後屈(しきゅうこうくつ)
 子宮の位置はよく移動します。子宮体部が前に傾いたり(子宮前屈)、うしろのほうに折れ曲がっていたり(子宮後屈)することがあります

 ⇒ 

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]