Subject  : アスペルガー症候群

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 アスペルガー症候群
アスペルガー症候群とは、いわゆる自閉症の一つのタイプで、LD(学習障害)や知的障害と同じ発達障害というグループに属しています。
 「知的障害がない自閉症」とされており、認知や言語発達など、知的に遅れのある人はほとんどおらず、「高機能自閉症」とも言われています。
当初はまれな障害とみられていましたが、最近の研究では、200〜300人に1人の割合で存在するらしいということがわかってきています。

アスペルガー症候群の原因は、親の育て方などではなく、出産時や出生後など早い時期に、何らかの理由で脳の一部に障害が生じたのだろうと考えられています。

 【症状】
アスペルガー症候群の病状は、「社会性」「コミュニケーション」「想像力」の3つの特徴を持ちます。

・ 「社会性」とは、他の人と一緒にいるときに、どのように振る舞うべきかと、ということです。
・ 「コミュニケーション」とは、自分の思っていることをどう相手に伝えるか、相手の言いたいことをどう理解するか、ということです。
・ 「想像力」とは、ふり遊びや、見立て遊び、こだわりと関係しています。

アスペルガー症候群の子供は、想像力が欠如しているために、想像力の必要な「自分が○○だったら」というような「ふり遊び」の少なさ、融通の利かなさ、に現れ、コレクションや反復的行動、融通のきかなさとして現れます。
以上から、アスペルガー症候群の人は、高い知能と社交能力の低さを併せ持つと考える人もいます。

 【対処法】
アスペルガー症候群は、一般に発育と同時に病状が目立たなくなる、と言われています。  人によって障害の度合いは千差万別であり、また大人になってからも、その人にあった分野で仕事をしている人もいます。
アスペルガー症候群の子供は、自分の興味を持つ分野に、網羅的かつ微細に入るまでの、大学教授のような知識を持っている場合もあり、そのようなことから、「技術者タイプ」が多いようです。(「アルバート・アインシュタイン」や「トーマス・エジソン」「ビル・ゲイツ」など)

アスペルガー症候群の子供に対しては、まず、アスペルガー症候群がどのような病気なのかをよく理解し、困った、不適切な行動、風変わりな行動をとったとしても、そのような行動の多くはアスペルガー症候群特有のハンディキャップのために生じている、と理解してあげましょう。
  • 騒々しい環境が苦手なので、刺激がなく静かな環境を好みます。 ですので、感情的になったり、大声でしかったりすることは逆効果です。
  • アスペルガー症候群の子供は、何かにとてもこだわりを持つことがありますが、無理やり変えようと思うのではなく、何かに生かす方向で考えてあげましょう。
  • アスペルガー症候群の子どもは予測できないことや変化に対して苦痛を感じるので、事前に決めたスケジュールの変更はなるべく避け、どうしても不可避な場合は、子供に対して理解できるように説明しましょう。
  • 社会性」に問題があり、「暗黙のルール」を読み取ることが苦手なので、ルールや指示は明確にしてあげましょう。 指示する場合にも、曖昧な指示や皮肉は避け、言葉の裏を読み取るような理解は無理だと考えた方がよいでしょう。
  • アスペルガー症候群の子供は、否定的な言葉に敏感で、さらに、叱責されるような行動をしてしまうことが多く、元々自信を失いがちなものです。 ですので、できるだけ肯定的に接し、褒めるようにしましょう。
 ⇒ 症候群(シンドローム)

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