Subject  : 悪性症候群

カテゴリー: 健康・医療情報 > 


 悪性症候群
悪性症候群は、高熱、発汗、振戦、頻脈等の症状を特徴とし、向精神薬を使用する際には常に考慮すべき重大な副作用です。 とくに、抗精神病薬の投与中・増量時には要注意です。 また、抗パーキンソン病薬を継続して使用している際の急激な中止・減量でも悪性症候群の起こる場合があります。
悪性症候群はまれですが、放置すると生命に関わることもあるため、十分に注意を要する副作用といえます。原因のハッキリしない発熱があった場合には、悪性症候群を念頭に置く必要があります。

 【症状】
 発熱(微熱で始まることもあるが、大抵は38〜40℃に至る高熱)
 発汗
 流涎(よだれを流す)
 言語・嚥下障害
 頻脈(脈が速くなる)
 無動・緘黙(身動きしない、しゃべらない)・意識障害
 筋硬直・振戦(筋肉に力が入り、ふるえる)
脱水症状・栄養障害・呼吸障害・循環障害・腎不全等を併発すると死に至ることもあります。

 【対処法・治療法】
治療の基本は原因薬剤の中止、または、再開(抗パーキンソン病薬の場合)です。 ついで、水分・栄養補給をはかることと、ダントローレン等の治療薬の投与です。 重症な場合には集中治療室等の利用が必要となることもあります。
向精神薬の中には悪性症候群を起こす可能性のあるものが多数あります。 全ての抗精神病薬・抗うつ薬の投与・増量時と、抗パーキンソン病薬の減量・中止の際には悪性症候群が起きるかもしれないと思っておく方がよいかもしれません。

参考) http://www.mh-net.com/
 ⇒ 症候群(シンドローム)

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]