Subject : 横断性脊髄炎
カテゴリー: 健康・医療情報 >
横断性脊髄炎
-
横断性脊髄炎とは、脊髄の特定の場所が横方向に炎症を起こすことによる神経の障害です。神経の炎症が起きる場所によって症状は変わってきます。基本的には、背中が突如痛くなったり、足のしびれが起きたりします。原因はウイルス感染や特異免疫反応、脊髄にある血管への血液不足によってこの脊髄炎が引き起こることがあります。梅毒やはしか、ライム病などの合併症も要因となります。また水疱瘡や狂犬病のワクチンによる発症もあります。細菌性皮膚炎や中耳炎、細菌性肺炎もこの病気に関連していることがわかっています。治療法はまだ完全にはありませんが、回復することもあれば、回復せず車椅子が必要となることもあります。
- 【症状】
-
横断性脊髄炎の症状は、突然背中に痛みが走り、病気の部位の周辺でこわばりを感じます。数時間から数週間にわたって脊髄機能の損失があります。腹部の痛みや、足の異常な感覚などが突然発症しはじめ、そして急速に麻痺や閉尿、排便制御などの重度な状態へと進行していく場合もあります。これは脊髄下部から必要とされる足の動きや排便、排尿に障害を与える脱髄になってしまうことで生じます。
- 【検査・診断】
-
横断性脊髄炎の検査方法としてはまずは圧迫性や腫瘍性の病変や血管障害がないかどうかを調べるために脊髄MRI検査を行います。病気が進行している場合は、炎症によって脊髄が腫れているためMRI検査で診断ができます。MRI検査により脊髄の圧迫を発見できないときは脊髄検査を行うことで炎症を確認します。病気である場合は、細胞数やタンパク質濃度の軽度の上昇がみられるのです。
- 【症状】
-
横断性脊髄炎は、未だ他の脊髄炎と同様に、効果的な治療法の確立には至っていません。治療は、症状を管理し、軽減させることに重点が置かれ、神経学的相関によっても、方針が異なってきます。治療開始から最初の数週間は、炎症を抑える目的で、コルチコステロイド療法が処方されます。また、患者さんの身体機能維持のため、人工呼吸器を使用したり、麻痺などの急性症状がある場合は、リハビリ終了後から治療を開始します。
<出典:MSD マニュアル>
⇒
神経系の病気の症状
[メニューへ戻る]
[カテゴリー一覧]
[HOMEへ戻る]