Subject  : ビッカースタッフ脳幹脳炎(指定難病128)

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 ビッカースタッフ脳幹脳炎(指定難病128)
 急に物が二重に見えたり、ふらついて歩けなくなったり、意識がはっきりしなくなったりする病気です。症状が出る前に、風邪をひいたり激しい下痢があったりすることが多いです。症状は1ヵ月以内に最も強くなり、それ以後は改善にむかいます

 【原因】
 何らかの感染が引き金となって免疫の異常を引き起こし、自分の神経を攻撃するためと考えられています。GQ1bという神経の成分に対する抗体が重要な役割を果たすことがわかっています。 様々な感染症を契機に誘導される自己免疫による機序が推測されている。約8割の症例で先行感染症状(上気道炎症状や胃腸炎症状)がみられ、約7割の症例では血中に自己抗体(IgG型GQ1b抗体)が検出される。

 【症状】
 眼球運動障害と運動失調に加え、意識障害などの中枢神経障害症状がみられる。約半数の症例では経過中に四肢筋力低下を来し、約6割の症例では口咽頭筋麻痺が、約3割の症例で不整脈などの自律神経症状がみられる。約2割の症例で人工呼吸器管理を要し、約6割の症例では介助下での歩行が不可能となるなど、重篤な経過をとることが多い。

 【治療法】
 有効性の確立した治療法はないが、経験的に免疫グロブリン大量静注療法(IVIg)や血液浄化療法、副腎皮質ホルモン投与が行われることが多い。意識障害や口咽頭筋麻痺、四肢筋力低下、自律神経症状など重篤な経過をとることが多いことから、人工呼吸器装着や循環動態管理、各種感染症治療などの全身管理が必要である。

<出典:難病情報センター>
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