Subject  : メンケス病(指定難病169)

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 メンケス病(指定難病169)
 メンケス(Menkes)病は、銅輸送ATPaseの1つであるATP7A遺伝子異常で、X染色体劣性遺伝性疾患であるので、患者は原則男児である。腸管での銅輸送障害のため、摂取した銅は腸粘膜に蓄積し、体内に輸送されない。その結果、重篤な銅欠乏により、銅酵素活性が低下し、重度の中枢神経障害、血管異常・膀胱憩室・骨粗鬆症等の結合織異常、特徴的頭髪異常などが出現する。神経症状は母体由来の銅が消失する生後2〜3か月からは発症する。治療としてヒスチジン銅の皮下注射が行われているが、治療開始が神経症状出現後では神経障害に対して全く効果がない。

 【原因】
 ATP7A遺伝子異常によるものとされているが病態が不明な点もある。

 【症状】
 重度の中枢神経障害、血管異常・膀胱憩室・骨粗鬆症・骨折等の結合織異常、血管異常による硬膜下出血、特徴的頭髪異常、繰り返す尿路感染症などを認める。 中枢神経障害は、母体由来の銅が消失する生後2〜3か月頃から発症する。

 【治療法】
 現在、ヒスチジン銅の皮下注射が行われている。神経症状が出現する前の新生児期に治療を開始すれば、神経障害は予防ないしは軽減できる。しかし、治療開始が、神経症状発症後の場合は、神経障害は全く改善しない。

<出典:難病情報センター>
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