Subject  : 有馬症候群(指定難病177)

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 有馬症候群(指定難病177)
 有馬症候群(OMIM 243910)は、1971年に有馬正高さんにより報告された疾患で、乳児期早期より重度精神運動発達遅滞、先天性視覚障害、嚢胞腎(ネフロン癆)、眼瞼下垂、小脳虫部欠損、下部脳幹形成異常を呈し、小児期までに死亡する常染色体劣性遺伝性疾患である。Dekaban症候群は有馬症候群に類似しているが顔貌異常の記載が無い、Joubert症候群は呼吸異常、精神運動発達遅滞、小脳虫部欠損を呈する疾患であり、Senior-Loken症候群は先天性視覚障害、ネフロン癆、精神遅滞を 呈し、COACH症候群は先天性眼球障害、肝繊維化、精神遅滞、小脳虫部低形成を呈する疾患である。 これらは一連の疾患群と理解されている

 【原因】
 有馬症候群の原因は不明である。Joubert症候群の原因遺伝子としてAHI1、NPHP1、NPHP6(CEP290)、TMEM67(MKS3、MECKELIN)、RPGRIP1Lが報告されている。

 【症状】
 有馬症候群:乳児期早期より精神運動発達遅滞、網膜欠損、嚢胞腎(ネフロン癆)、眼瞼下垂、小脳虫部欠損、下部脳幹形成異常を呈し、腎障害のため小児期までに死亡する。
Dekaban症候群:有馬症候群に類似しているが顔貌異常の記載が無い。
Joubert症候群:異常呼吸運動、精神運動発達遅滞、小脳虫部欠損を呈する。
Senior-Loken症候群:先天性視覚障害、ネフロン癆、精神遅滞を呈する。
COACH 症候群:先天性眼球障害、肝繊維化、精神遅滞、小脳虫部低形成を呈する。

いずれの疾患も重度な障害のため、日常的に感染症、誤涎性肺炎などの注意が必要である。

 【治療法】
 現在のところ根本的治療法はない。従って治療は対症療法である。理学療法を中心とした療育が重要である。

<出典:難病情報センター>
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