Subject : クルーゾン症候群(指定難病181)、アペール症候群(指定難病182)、ファイファー症候群(指定難病183)、アントレー・ビクスラー症候群(指定難病184)
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クルーゾン症候群(指定難病181)、アペール症候群(指定難病182)、ファイファー症候群(指定難病183)、アントレー・ビクスラー症候群(指定難病184)
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頭蓋・顔面骨縫合早期癒合を来す疾患群であり、頭蓋・顔面の異常、頸部・気管の異常及び四肢の異常を認め、疾患ごとに症状が異なる。代表的な疾患を挙げるとクルーゾン症候群、アペール症候群(指定難病182)、ファイファー症候群(指定難病183)、アントレー・ビクスラー症候群(指定難病184)などがある。
- 【原因】
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クルーゾン症候群は主にfibroblast growth factor receptor2 (FGFR2)の遺伝子異常が原因であり、主にFGFR2のIgIIIa/cドメインに集中している。アペール症候群は約5つのFGFR2変異が報告されており、主にIgIIドメインの変異Ser252Trpが2/3、IgIIIドメインの変異Pro253Argが約1/3に認められる。ファイファー症候群は主にFGFR2のIgIIIドメインに集中しており、FGFR 1の変異Pro252Argも認められる。アントレー・ビクスラー症候群は主にPOR(Cytochrome P450 oxidoreductase)の変異である。しかし、いずれも詳細な発症の機序は不明である。
- 【症状】
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(1)共通する症状
1.頭蓋 頭蓋縫合早期癒合、水頭症、小脳扁桃下垂
2.顔面 眼球突出、上顎骨低形成、上気道閉塞、後鼻孔狭窄/閉塞、巨舌、外耳道狭窄/閉鎖、伝音性難聴
3.頸部 脊髄空洞症、軸椎脱臼、頚椎癒合、喉頭気管奇形
4.精神運動発達遅滞
(2)疾患ごとの症状
アペール症候群は全例に骨性合指/趾症を認め、心疾患と肩/肘関節形成不全を認めることがある。ファイファー症候群は臨床症状から3つの病型に分類され、1型の症状は軽度で、2及び3型では、水頭症、眼球突出が著しく肘関節拘縮も合併し、2型は、クローバーリーフ頭蓋が認められる。アントレー・ビクスラー症候群は四肢と外性器に異常を認める。
- 【治療法】
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対症療法である外科的治療が主体である。乳幼児期から成人期まで複数回の手術を要し、10回以上の手術を行うこともある。主な手術は、頭蓋形成術、V-Pシャント術、後頭下減圧術、気管切開術、顔面形成術、後鼻孔狭窄/閉塞解放術、環軸椎固定術、合指症分離術、口蓋形成術などである。
<出典:難病情報センター>
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