Subject  : 循環関連6法

カテゴリー : 環境 


 循環関連6法
2000年6月に閉会された第147国会で、循環型社会基本法をはじめとする循環関連6法が成立した。このリサイクル等の循環型社会システムを構築するための法律として、「資源の有効な利用の促進に関する法律」(資源有効利用促進法)、「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」(容器包装リサイクル法)等が定められています。

● 「資源の有効な利用の促進に関する法律」(資源有効利用促進法)
2001年4月施行
特定の製品に対する廃棄物の発生抑制の義務づけ使用後に廃棄される量が多い製品を指定し、省資源化や超寿命化のための設計、修理体制の整備などを義務づける(自動車、パソコン、大型家具、ガス・石油機器など)
特定の製品に対する部品などの再使用の義務づけ
自動車、パソコン、複写機、パチンコ台など
特定の製品に対する回収、リサイクルの義務づけ
パソコン、二次電池など
特定の業種に対する産業廃棄物の発生抑制
特定の業種の工場などに産業廃棄物の発生抑制とリサイクル推進の計画作成を義務づける(鉄鋼業、紙パルプ業、化学工業など)

● 容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律
(容器包装リサイクル法)
1995年12月施行(2000年4月から本格施行)
消費者、市町村、事業者の役割分担家庭から一般廃棄物として排出される容器包装について
@消費者は容器包装廃棄物を分別排出し、市町村の分別収集に協力する
A市町村はそれらを分別収集する
B事業者は市町村が適切に分別収集した容器包装廃棄物を、自ら又は指定法人に委託し、再商品化(リサイクル)する
対象となる容器包装
びん、缶、紙、プラスチック製のもの等、商品に付されたすべての容器包装で、栓、ふた、キャップ等も含まれる
義務対象事業者(特定事業者)
容器包装を用いる事業者、容器を製造する事業者(容器メーカー)、輸入事業者

● 特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)
1998年12月施行(2001年4月から本格施行)
製造事業者等、販売店、消費者の役割分担
@製造業者等(輸入業者も含む)は、使用済家電を引き取ると共に、引き取った廃棄物の再商品化等(リサイクル)を行う
A販売店は、消費者から使用済家電製品を引き取り、製造業者等に引き渡す
B消費者は使用済家電製品を販売店に引き渡す(収集・再商品化等に関する料金の請求があれば料金を支払う)
(C)市町村は、その収集した対象機器の廃棄物を製造業者等(又は指定法人)に引き渡す事が出来る
(但し、自ら再商品化を行う事も可能)
対象機器 (2004年4月から「冷凍庫」が追加)
エアコン、テレビ、冷蔵庫、冷凍庫、洗濯機の5品目
再商品化等の定義
@対象機器の廃棄物から部品及び材料を分離し、これを製品の原材料または部品として利用する(以下の基準以上の再商品化)
エアコン:60%以上   テレビ:55%以上冷蔵庫・冷凍庫 :50%以上   洗濯機:50%以上
A対象機器の廃棄物から部品及び材料を分離し、これを燃料として利用する

● 建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律
(建設資材リサイクル法)
2002年5月から施行
分別解体の実施
一定規模以上の解体工事や新築工事に対して、コンクリート、アスファルト、木材の分別解体を義務づけ、発注者に解体計画などの届け出を義務づける
リサイクルの実施
一定距離内にリサイクル施設がない場合などを除き、分別解体した資源のリサイクルを義務づける
解体工事費用などを契約書に明記
分別解体の方法や工事費用、処理費用などを契約書に明記
解体工事事業者の登録制度
解体工事事業者に都道府県への登録と技術管理者の設置を義務づける

● 食品循環資源の再利用等の促進に関する法律
(食品リサイクル法)
2001年5月施行
食品関連事業者のリサイクル義務
一定量以上の食品廃棄物を排出する食品メーカー、流通、外食などの事業者は、食品廃棄物の減量化と飼料や肥料などの原材料としてのリサイクルに取り組まなければならない
リサイクル事業者の登録制度
食品廃棄物を飼料や肥料などに加工する事業者の登録制度を設置して、委託によるリサイクルを促進する
再生利用事業計画の認定制度
食品関連事業者は、農家などの利用者、リサイクル事業者と共同で作成した再生利用事業計画を認定し、廃棄物処理法や肥料取締法、飼料安全法などの特例措置を講じる

● 使用済自動車の再資源化等に関する法律
(自動車リサイクル法)
2005年1月から施行予定(2002年7月成立)
自動車製造業者、輸入業者(自動車製造業者等)
「拡大生産者責任」の考え方に基づき、自らが製造又は輸入した自動車が使用済となった場合、その自動車から発生する フロン類、エアバッグ類及びシュレッダーダストを引き取り、リサイクル(フロン類については破壊)を適正に行う。
引取業者都道府県知事等の登録制(自動車販売整備業者等を想定)
自動車所有者から使用済自動車を引き取りフロン類回収業者又は解体業者に引き渡す。
フロン類回収業者(都道府県知事等の登録制)
フロン類を適正に回収し、自動車製造業者等に引き渡す(自動車製造業者等にフロン類の回収費用を請求できる。)
解体業者、破砕業者(都道府県知事等の許可制)
使用済自動車のリサイクルを適正に行い、エアバッグ類、シュレッダーダストを自動車製造業者等に引き渡す。
自動車所有者
使用済となった自動車を引取業者に引き渡す。また、リサイクルに要する費用を負担する。
電子マニフェストの導入
使用済自動車が各段階の事業者において確実にリサイクルされたことを確認できる情報管理システムを構築。
 ⇒ 廃棄物・リサイクル関連法規制

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