Subject  : 代替フロン

カテゴリー : 環境 


 代替フロン
HFC等(HFC:ハイドロフルオロカーボン)、PFC(パーフルオロカーボン)、SF6(六ふっ化硫黄)は、CFC、HCFC等オゾン層破壊物質の代替物質として幅広い用途において多岐にわたり使用されていますが、二酸化炭素の数百〜数万倍の温暖化効果を有することから、平成9年12月の気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3:京都会議)において、排出削減対策に加えられました。

HFC等は現在、生産規制等を進めているオゾン層破壊物質の代替物質であり、有力な代替物質もないことから、産業会の実態を踏まえた回収・再利用・破壊の推進及び代替物質の技術開発に重点的に取り組む必要があります。

産業界の取り組みの促進として、経済産業省は、「化学品審議会地球温暖化防止対策部会」での検討を基に、平成10年2月に「産業界によるHFC等の排出抑制に係る指針」を告示し、産業界に対して、技術的経済的に最大限の排出抑制対策を盛り込んだ行動計画の策定を要請致しました。これを受け、各業界より提出された行動計画を審議の上、平成10年5月に中間報告を取りまとめました。これらの対策を実行性のあるものとする為には、厳格なチェックを行うと共に、定期的にフォローアップを行う必要があります。

「地球温暖化防止対策部会」において、平成11年5月の第1回目に続き、平成12年5月に第2回目のフォローアップを行いました。その結果、HFC等を製造・使用する関係分野別(発泡・冷媒・エアゾール・半導体等10分野)の1995〜1999年のHFC等推計排出量まとめられ、全体的には1995年〜1997年迄はほぼ横這いで推移、1998年及び1999年は減少したことが示されました。

また、「内閣地球温暖化対策推進本部」においては、平成10年6月に「地球温暖化対策推進大網」が策定され、その第1回目のフォローアップが平成11年6月に行われました。
この大綱の中では、冷媒等新規代替物質の開発、HFC等の安全かつ効率的な破壊技術試験等、各種先導的技術開発が盛り込まれています。

● 1998年6月19日「地球温暖化対策大網」
代替フロン等3ガス(HFC、PFC、SF6)の排出抑制対策の推進
@産業界の計画的な取組の促進
関係事業者団体において策定された代替フロン等3ガス(HFC、PFC、SF6)の排出抑制対策、数値目標等を盛り込んだ(中略)・・・行動計画について、関係審議会等においてその実施状況の定期的な点検を行い、行動計画の実効性を確保する。 また、この様な行動計画を策定していない業種に対しても、1998年度中に産業の実態に応じた行動計画の早期の策定とその公表を促す。
A代替物質の開発等
多種多様な分野で様々に利用されている代替フロン等3ガスの新規代替物質等の開発を図る。
具体的には、冷媒用、洗浄用、発泡用の新規代替物質の開発、半導体製造用のPFC等の代替ガス・システムの研究、電子デバイス製造洗浄システムにおけるSF6等の代替ガス・システムの開発、工業過程において副生されるHFC23の回収・破壊装置の開発等を行う。
また、CFCの回収・破壊に関するシステムの整備の経験を踏まえ、HFCについても回収・再利用・破壊の為のシステムの整備に着手する。
 ⇒ モントリオール議定書

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]