Subject   : 主な放射性物質の半減期

カテゴリー  : 学びの館 > 化学 


 主な放射性物質の半減期
放射性物質の活発な「原子」の数(放射能)は、時間とともに減っていき、 この「原子」の数が半分になるまでの時間を「半減期(Half-life)」といいます。
放射性物質の名称 記号 半減期 主な放射線の種類 メモ
炭素-11 11C 20分 γ線 人工
酸素-15 15O 2分 γ線 人工
リン-32 32P 14日 β線 人工
カリウム-40 40K 13億年 β線、γ線 天然
鉄-59 59Fe 45日 β線、γ線 人工
コバルト-60 60Co 5.3年 β線、γ線 人工
ニッケル-63 63Ni 100年 β線 人工
ストロンチウム-90 90Sr 29年 γ線 人工
ヨウ素-131 131I 8日 β線、γ線 人工
セシウム-134 134Cs 2年
人工
セシウム-137 137Cs 30年 β線、γ線 人工
ラジウム-226 226Ra 1600年 α線 天然
ウラン-235 235U 7億年 α線、γ線 天然
ウラン-238 238U 45億年 α線 天然
プルトニウム-239 239Pu 2万4千年 α線 人工

半減期(はんげんき、Half-life)は、放射性核種あるいは素粒子が崩壊して別の核種あるいは素粒子に変わるとき、元の核種あるいは素粒子の半分が崩壊する期間を言う。これは核種あるいは素粒子の安定度を示す値でもあり、半減期が短ければ短いほど不安定な核種または素粒子ということになる。放射性核種あるいは素粒子の崩壊は自然に起きる物で、崩壊までの期間は確率によってのみ左右される。一つの放射性核種あるいは素粒子を対象として、その放射性核種あるいは素粒子がいつ崩壊するかを予想することは出来ない。
同じ放射性核種であれば、すべての原子核がある時間内に崩壊する確率は等しい。何百万かの原子核で構成されるサンプルをつくると、崩壊する確率に応じて一定の速度で内部の原子核が崩壊をしていくことになる。この速度を言い換えた値が半減期であり、はじめに存在した状態の半分が崩壊するまでにかかる時間のことである。この値は各放射性核種で定数となる。また、中性子、中間子などの素粒子も不安定であり、放射性核種と同じように一定の半減期で他の素粒子に変わっていく。
放射壊変と壊変定数は核種に固有な値をとるので、半減期(放射能の減衰)を測定すると核種を推定できる。
また、物質の流出入が閉じた系(化石、火成岩など)では放射能の減衰度合いと半減期から逆算して年代測定に用いられる
 ⇒ 放射線の種類と特徴
 ⇒ 放射線と放射能、人体に与える影響

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