Subject   : イオン化傾向

カテゴリー  : 学びの館 > 化学、材料 


 イオン化傾向
金属のイオン化傾向とは、 金属が水又は水溶液中で電子e-を放出して陽イオンになろうとする性質です。 酸化されやすい金属種の方が酸化されて金属イオンになることからイオン化傾向と 呼ばれています。
イオン化傾向が大きいとは、 陽イオンになりやすい→電子を放出しやすい→酸化されやすいことを意味します。
イオン化傾向が小さいとは、 陽イオンになりにくい→電子を放出しにくい→酸化されにくいことを意味します。
イオン化傾向が小さい金属イオンを含む水溶液にイオン化傾向の大きな金属単体を浸せきすると、 イオン化傾向の大きな金属が酸化され溶解し、イオン化傾向の小さな金属が還元され析出します。
金属名 元素記号 標準単極電位
リチウム Li -3.04
カリウム -2.93
カルシウム Ca -2.76
ナトリウム Na -2.71
マグネシウム Mg -1.55
アルミニウム Al -1.662
マンガン Mn -1.185
亜鉛 Zn -0.762
クロム Cr -0.744
Fe -0.447
カドミウム Cd -0.403
コバルト Co -0.28
ニッケル Ni -0.257
すず Sn -0.138
Pb -0.1262
(水素) (H) 0.00
Cu +0.342
水銀 Hg +0.851
Ag +0.800
白金 Pt +1.118
Au +1.498
昔は「貸そうかな、まああてにすんな、ひどすぎる借金」なんて覚えたものです。
貸そう(K)か(Ca)な(Na)、ま(Mg)あ(Al)あ(亜鉛:Zn)て(鉄:Fe)に(Ni)すん(Sn)な(鉛:Pb)、ひ(H)ど(銅:Cu)す(水銀:Hg)ぎる(銀:Ag)借(白金:Pt)金(金:Au)
原子のイオン化のしやすさは、原子核に束縛されている電子が電離するのに 必要なエネルギー値のことであり、 イオン化エネルギー (イオン化エンタルピー・イオン化エントロピー)という指標で表されます。

 ⇒ 熱力学で用いられる単位

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