Subject   : 圧電効果と圧電体

カテゴリー  : 学びの館 > 物理・材料 


 圧電効果と圧電体
圧電効果(piezoelectric effect )とは、圧力(力)を加えると、圧力に比例した分極(表面電荷)が現れる現象をいう。また、逆に電界を印加すると圧電体自体が変形する現象は逆圧電効果とも言われるが、この現象も含めて圧電効果と呼ぶ場合もある。これらの現象を示す物質は圧電体と呼ばれ、ライターやガスコンロの点火、ソナー、スピーカー等に圧電素子として幅広く用いられている。圧電体は誘電体の一種である。

アクチュエータに用いた場合、発生力は比較的大きいが、変位が小さくドリフトが大きい。また、駆動電圧も高い。STMやAFMのプローブまたは試料の制御などnmオーダーの高精度な位置決めに用いられることが多い。

● 主な圧電体
物質 化学式 メモ
水晶 SiO2
酸化亜鉛 ZnO
ロッシェル塩
(酒石酸カリウム-ナトリウム)
KNaC4H4O6
チタン酸ジルコン酸鉛
PZT
Pb(Zr,Ti)O3 ペロブスカイト構造
ニオブ酸リチウム LiNbO3
タンタル酸リチウム LiTaO3 三方晶系イルメナイト類似構造をとり、融点は約 1,650 ℃
リチウムテトラボレート Li2B4O7
ランガサイト La3Ga5SiO14
窒化アルミニウム

電気石(トルマリン)

ポリフッ化ビニリデン
(PVDF)




 ⇒ 誘電体、圧電体、焦電体
 ⇒ 比誘電率

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