Subject   : 気体レーザー(ガスレーザ )

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 気体レーザー(ガスレーザ )
気体の原子や分子、イオン等を単独または混合してレーザー媒質として使用したレーザーが気体レーザーである。

  両端にブリュースター窓(Brewster's window)を設けてガラス管内などに封止したガスに対して高電圧を加えて放電し,ガスをプラズマ状態にすることで電子の反転分布の状態を作る。この状態でブリュースター窓の外に反射鏡(片方は全反射鏡,もう一方は部分透過鏡)を置き(外部ミラー型の場合),光を両鏡間で何度も反射させ,発振させる。

気体レーザーの励起方法の主流は、放電法であるが、その他に熱、電子ビーム、光、化学反応が少数ではあるが利用されている。
気体は液体や固体に対して、密度が低い。つまり単位体積中の原子数が少ないのだ。このため気体レーザーは単位体積あたりのレーザー出力は小さくなってしまう。 これを改善するために、高圧の気体を使用したり、気体の容積を大きくしたり等の技術が利用されている。

スーパーやコンビニで導入されているPOSレジのスキャナーから、赤い光が放射されているのを見た覚えがあると思う。 この光が気体レーザーの代表例の一つであるHe-Neレーザーである。

 ○ Arレーザー
アルゴンイオンのガスをアーク放電で励起したレーザーが、Arレーザーである。 気体レーザーの励起には、グロー放電を利用するのが一般的であるが、イオンを用いた気体レーザーの多くはアーク放電が用いられる。

 ○ CO2レーザー
レーザー媒質として炭酸ガスを用いたCO2レーザーは、高い連続出力を得ることができる。 このため、レーザー加工・レーザー溶接といった大きいエネルギーを要する産業用途で利用されている。 CO2レーザーの波長はおおよそ10.6μmである。 可視光の範囲は0.4〜0.8μmであるので、CO2レーザーを目で見ることはできない。 大出力で不可視なので、取扱いには十分な注意と安全対策が必要である。

 ○ エキシマレーザ
エキシマ (excimer)とはexcited dimerの略である。基底状態では分子として存在できないが、励起状態でのみ分子として存在できるものをいう。
 不活性ガスは通常は分子を作らないが,電子を1個外側の軌道に励起すると分子を作ることができ,この状態をエキシマと呼ぶ。エキシマが通常の原子に戻るときに光子を出し,これを利用して発振するレーザがエキシマレーザである。波長が紫外域にあり,大出力,高効率が特徴だがエキシマの寿命がnsオーダと短く,発振が難しい。 青紫色レーザ  発振波長が410nm前後のレーザ。DVDの次世代光ディスクの光源などの用途が期待されているレーザである。
 ⇒ レーザー(LASER)

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