Subject   : 赤外放射スペクトル(infrared radiation spectrum)

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 赤外放射スペクトル(infrared radiation spectrum)
 赤外波長域に分光組成を有す複合放射の波長分散スペクトル(分光組成強度の対波長分布波形)。

 リモートセンシングにおいては、赤外分光放射計(分散型分光、二光束干渉フーリェ変換分光)を光センサにして、地表・大気・あるいは太陽からの熱放射スペクトルが赤外波長域で測定される。
 赤外波長域は、分子化学的には
分子運動(近赤外(0.75-2μm);伸縮振動の倍音・結合音、
中赤外(2-30μm);基準振動、
遠赤外(20μm-3mm);回転)の特性吸収帯域であり、また地表・大気の熱放射が太陽放射の寄与分に優越する熱赤外波長域でもあり、さらに大気の窓領域(8-14μm、短波長側;≦1.2μm、1.6-1.8μm、2-2.5μm)をもつことから、赤外波長域での放射スペクトル測定は種々の地表観測、資源探査、気象・大気観測等に有用される。  地表の物理量測定・資源探査では大気の窓領域が利用され、一方気象観測(TIROS/NOAA)・大気観測(IMG/ADEOS)では大空組成(観測対象気体分子)の特性吸収帯が選ばれる。測定された放射スペクトル強度は、黒体放射を基準にしたラジオメトリック校正処理で絶対校正され、観測物理量に対応づけられる。その過程において、一般に解析的放射量補正(光学センサ基因の内部歪補正、大気減衰・ヘイズ効果等の大気補正)処理も施される。

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 ⇒ 赤外線(infrared radiation)

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