Subject   : 炭酸塩岩(carbonate rock)

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 炭酸塩岩(carbonate rock)
 炭酸塩鉱物を重量で50%以上含有する堆積岩のこと。カルサイト(CaCO3)を主成分とする石灰岩、ドロマイト(CaMg(CO3)2)を主成分とする苦灰岩が最も一般的である。

 堆積盆内において石灰質生物の遺骸や化学的沈殿物が堆積して形成される点で、後背地から堆積盆に運搬されて堆積した砂岩・泥岩などの砕屑岩とはその形成条件が全く異なっている。世界の石油貯留岩では、砂岩と並んで最も一般的である。

 炭酸塩鉱物は、短波長赤外域の特定波長成分を強く吸収するスペクトル特性をもつため、適当なバンド組み合わせによるフォールスカラー画像を用い、裸岩地帯において炭酸塩岩の分布状況を把握することが可能である。

 ○ 炭酸塩鉱物(carbonate mineral)
 二酸化炭素と金属酸化物からなる塩、すなわち炭酸(H2CO2)の水素イオンが金属イオンで置換された塩から構成される鉱物のこと。一般式はM2CO3。 金属イオンは天然にはCa、Mgが最も一般的であり、カルサイト、アラゴナイト(CaCO3)、ドロマイト(CaMg(CO3)2)として産する。そのほかにマグネサイト(MgCO3)、シデライト(FeCO3)、ロードクロサイト(MnCO3)等がある。

 ○ カーボナタイト(carbonatite)
 アルカリ岩複合岩体に伴われ、主に方解石またはドロマイトからなるマグマ起源の炭酸塩岩。カーボナタイトを伴うアルカリ岩体は直径3〜5km程度の円形〜楕円形の貫入岩体で、被貫入岩体によっては明瞭な環状構造を示す場合がある。  衛星画像はこのような環状構造をとらえていることが多く、探鉱の初期段階で利用される。カーボナタイトの産地は安定した大陸地域や地溝帯に限られ、特にアフリカの大地溝帯に多い。  カーボナタイトは多種類の鉱物資源を含んでおり、ニオブ、希土類、チタン、リン、ウラン、トリウム、銅、ジルコンなどが開発・利用されているほか、セメント原料として方解石、軽量骨材用としてバーミキュライトが採掘されている。
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