Subject   : 粘度(粘度係数)

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 粘度(粘度係数)
 液体にも気体にも「ねばっこさ」という量があり、これを粘度という。ひまし油などは粘度が大きく ( ねばねばしている )。粘度は温度によってかなり変わる。

 細い管を液体または気体が通るとき、管の中央部で最も速く、管壁に近い部分では遅い。流れの方向に 1 枚の板があるとすれば、板の面に図のような力 F が働くことになり、この力は速度勾配 dυ/dz ( z は管壁から中央部にかけての距離 ) に比例する。さらに流体の性質にも関係し、このときの係数 η でその「性質」を表すことにする。つまり  
  F/S = η(dυ/dz)
とおき、 η を粘度とよぶ。

  η が大きければ、管の中央部の流体の速さは遅くなり、この値が粘度である。単位は F/S つまりパスカルを dυ/dz すなわち m/s ÷ m = 1/s で割って Pa・s になる。従来は CGS 単位つまり cm-1・g・s-1 で表して、これをポアズ ( 記号 P ) とよんでいた。  
 1 Pa・s = 10 P = 103cP
 多くの液体が 10-3Pa・s = 10-2P 程度であったため、 1/100 ポアズの単位を用い、センチポアズ ( cP ) を使う習慣があった。
 液体では高温ほど粘度は小さくなるが、とくに水では、沸点の 100 ℃ での値は氷点の 0 ℃ のときの 16 % しかない。わずか 100 ℃ の間で、物理的な量がこのように大幅に変化する例は珍しい。

 水銀の粘度の温度依存は水より小さいが、とにかく液体では高温ほど「ねばり」が小さくなる。

● 粘度の測定
     (1)回転式粘度計
     (2)超音波式粘度計
     (3)粘度・粘弾性測定装置
     (4)音叉振動式粘度計

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