Subject  : 増粘安定剤(増粘多糖類)

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 増粘安定剤
増粘安定剤(増粘多糖類)とは、食品(飲料も含む)にとろみを付けるための食品添加物。糊料、ゲル化剤(いずれも食品用途に限る)ともいう。食感やのどごしの向上などの目的に広く使用されている。
成分は、天然由来の多糖類が用いられることがほとんど。澱粉や果実、藻類などから直接もしくは発酵する等の手法により抽出する。

ペクチン 、グアーガム、キサンタンガム

 ● ペクチン (Pectin)
サトウダイコン、ヒマワリ、アマダイダイ(オレンジ)、グレープフルーツ、ライム、レモン又はリンゴなどから酸抽出される。ペクチンは酸性の食品にも使用できることから、ジャム・ゼリーなどのゲル化剤や、ヨーグルト飲料などの乳タンパク安定剤として使用される。カルシウムとのゲル化作用を直接利用するフルーチェのような食品もある。

 ● グアーガム (Guar Gum;グァーガム)
グアー豆の胚乳部から得られる水溶性の天然多糖類のことである。CAS登録番号は9000-30-0。直鎖状に結合したマンノース2分子に1分子のガラクトースの側鎖をもつ多糖類である。分子量は20〜30万。血糖値上昇抑制作用、コレステロール低下作用、便通改善などの生理効果が知られている。
食品添加物として認められており、増粘剤、安定剤、ゲル化剤として広く用いられている。アイスクリーム、和菓子、水産ねり製品、サラダドレッシング、タレ、スープ、ソースなど幅広い食品に利用されている。また、グアー豆を酵素で処理したグアー豆酵素分解物は水溶性食物繊維として用いられている。
コロッケ類のバッター粉に限定して使用・破裂防止として使われます。

 ● キサンタンガム (xanthan gum) :CAS登録番号は11138-66-2
水と混合すると粘性が出ることから、増粘剤、増粘安定剤として幅広い用途で用いられている。
トウモロコシなどの澱粉を細菌 Xanthomonas campestris により発酵させて作られる。 分子量は約200万もしくは1,300万から5,000万。グルコース2分子、マンノース2分子、グルクロン酸の繰り返し単位からなる。キサンタンガムにはカリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩も含まれる。 水と混合すると粘性が出ることから、増粘剤、増粘安定剤として幅広い用途で用いられている。
あんかけのとろみやタレ、ドレッシングなど多くの食品に添加されており、粘度や食感を向上させる。 嚥下能力が衰えた高齢者向けの食材開発で注目を浴びている。

 ● カロブビーンガム ローカストビーンガムともいい、クリームチーズの増粘安定剤として使われます。

 ⇒ 食品添加物

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