Subject   : テルペノイド (terpenoid)

カテゴリー  : 学術情報 > 化学


 テルペノイド (terpenoid)
テルペン類のうち、カルボニル基やヒドロキシ基などの官能基を持つ誘導体はテルペノイド (terpenoid) と呼ばれる。 テルペン (terpene) はイソプレンを構成単位とする炭化水素で、植物や昆虫、菌類などによって作り出される生体物質である。

■ 単環式テルペノイド
チモールの名称はハーブの一種、タイムに由来する単環式のモノテルペノイドはほとんどがパラメンタン骨格を持ち、これはシクロヘキサンを基本とするが、シクロプロパンやシクロブタン、シクロペンタン骨格を持つものも存在する。

酵素 メモ
リモネン オレンジやレモンなどの柑橘類の果皮
クリサンテモール シクロプロパン
グランジソール シクロブタン
ジュニオノン シクロブタン
チオテルピネオール におい閾値がもっとも低い


■ 二環式テルペノイド
チモールの名称はハーブの一種、タイムに由来する単環式のモノテルペノイドはほとんどがパラメンタン骨格を持ち、これはシクロヘキサンを基本とするが、シクロプロパンやシクロブタン、シクロペンタン骨格を持つものも存在する。
カンファー(樟脳)は血行促進、去痰などさまざまな薬効を持つとされ、クスノキ (camphor laurel) から単離される。クスノキからはボルネオールも得られる。イソボルネオールはさまざまなキク科の植物に含まれる。
セスキテルペノイドは3000種以上存在する、テルペノイド中で最も大きなグループである。すべてファルネシル二リン酸から誘導され、3個のイソプレン単位によって構成される(15炭素)。数多く知られているが、香料などとして重要なものはおよそ20種程度である。
種類 メモ
樟脳(カンファー) カラン、ツジャン、ピナン、ボルナン、フェンカン、それからイソボルナン、イソカンファン
3-カレン テレビン油の主成分であり、クロコショウや柑橘類、モミ、ビャクシン属の植物にも含まれる
ツジェン コリアンダーやイノンド
ツジョン ニガヨモギから得られ、それを原料とする酒であるアブサンやベルモットにも含まれる
ツジャノール クロベ属 (Thuja)、ビャクシン属、ヨモギ属の植物に存在
カミン酸 カラン骨格を持つカルボン酸、ヒノキ属 (Chamaecyparis) の植物
ピネン 3-カレンに次ぐテレビン油の主成分。キクイムシの性フェロモン
ピノカルボン ユーカリ精油にも含まれる、シャクガ科の昆虫 Bupalus piniaria の性フェロモン


 ⇒ 消化管ホルモン

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]