Subject : ミオシン (Myosin) :一口メモ
カテゴリー : 学術情報 > 生化学
ミオシン (Myosin)
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ミオシン (Myosin) はアクチンを制御するタンパク質である。ミオシンはATPase活性を持ち、ATPを加水分解しながら、−端から+端に向かってアクチンフィラメント上を移動するモータータンパク質である。ミオシンが固定されている場合、ミオシンの位置は変わらず、引っぱられてアクチンフィラメントの方が動く。この典型的な例が骨格筋の収縮である。
ミオシンI(原始型ミオシン)は、頭部は保存されているが、他のドメインは異なる。尾部でアクチンフィラメントや膜に結合。
ミオシンIIは2本ずつの重鎖 (Heavy chain) と個々の重鎖に2本ずつの軽鎖 (Light chain) の合計6本のポリペプチド鎖からなる複合体である。はじめは骨格筋から単離された。筋繊維に多量に存在し筋肉の収縮等に関与するほか、様々なタイプのミオシンがあり、細胞の移動や細胞分裂にも関わっていることが明らかにされている。筋収縮ではU型ミオシンが関与している。
筋収縮は、ミオシンフィラメントとアクチンフィラメントの構造変化により起こる。まずATPがミオシンと結合する。加水分解によりADPとリン酸に分解される。この分解でミオシンのヘッドの構造が変化し、アクチンに沿って移動し、新たな場所に弱く結合する。すると、リン酸が離れ、さらに強い結合となる。その後、ADPがミオシンから離れ、ミオシンの構造変化による引っ張りが、収縮となる。この機構はさらに細胞質中のカルシウムイオン濃度の変化により制御される。
筋繊維は、たくさんの細胞が融合してできた巨大な多核細胞です。
筋原繊維(myofibril)が細胞質の大部分(DWの2/3)を占めています。
筋原繊維はアクチンとミオシン繊維の束から形成され、サルコメア(sarcomeres)と呼ばれる収縮単位が繰り返されている。
ミオシンの運動
1) ATPの結合によるミオシンのアクチンからの解離。
2) ATPの加水分解によるミオシン頭部の構造変化>新しい位置へ約5 nmの移動。
3) アクチンへの結合。
4) ADPの遊離とミオシンの構造変化?アクチンフィラメントの移動。
約5回/秒の運動;15 mm/秒で滑る。
⇒
筋細胞と筋収縮
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