Subject : 腺 (gland) :一口メモ
カテゴリー : 学術情報 > 組織学
腺 (gland)
分泌を主な機能とする細胞(腺細胞)およびその集合体 腺細胞(=分泌細胞):細胞外から素材を取り込み、細胞内で特定の物質を合成し、それを細胞外に放出する細胞。おもに上皮に由来(腺上皮)
■ 外分泌腺(exocrine gland)
分泌物を導管を介して体外または体外と直接連絡している腔所(たとえば消化管の内腔など)に分泌 。上皮が陥入し、体外の腔所との連絡(導管)が残存 。 導管(duct)+終末部(分泌部、主部、terminal or secretory portion)+腺腔 (lumen)
極性 (polarity)あり。 細胞内小器官が、分泌物合成と細胞内輸送のプロセスに則して細胞内の特定の場所に配置されている。 終末部の形、終末部または腺腔の分枝状態そして導管の分枝状態で分類する。
終末部の形による分類
・管状腺:終末部が管状(試験管状)の外分泌腺
・胞(房)状腺:終末部がブドウの実状(房状)またはフラスコ状(胞状)の外分泌腺
・管状胞状腺:管状の終末部と胞状の終末部が混在している外分泌腺
同一の終末部に混在している場合と、別々の終末部が混在しているケースがある(定義上は区別しない)
導管の分枝状態による分類
・単一腺 (simple gland):導管が分枝していない
・複合腺 (compound gland):導管が分枝している
舌のEbner腺、涙腺 、乳腺、前立腺、顎下腺、膵
終末部または腺腔の分枝状態による分類
・分枝腺:単一腺で終末部または腺腔が分枝している
大脂腺、 瞼板腺 、幽門腺(管状胞状腺)
・不分枝腺:単一腺で終末部または腺腔が分枝していない
腸腺(単純型)、 汗腺(コイル型)、小脂腺(胞状腺)
・複合腺は、分枝、不分枝を区別しない
● 分泌物の種類による外分泌腺の分類
種類
メモ
漿液腺
酵素等の蛋白を分泌
粘液腺
粘液多糖類を分泌
粘漿液腺
同一細胞が粘液と漿液を分泌
混合腺
1つの終末部に2種の腺細胞、たとえば粘液分泌細胞と漿液分泌細胞が混在
脂腺
脂質を分泌
汗腺
水・電解質を分泌
その他
胃の壁細胞(HCl) など
■ 内分泌腺
導管を欠く。分泌物は細胞周囲の組織液を経て、血管内に分泌される。内分泌腺の分泌物は「hormone, (ホルモン)」と言い、他の細胞の機能を調節する。 上皮が陥入し、体外の腔所との連絡(導管)が消失、代わりに毛細血管豊富。
原則として極生なし
内分泌腺の細胞構築により、 細胞塊型、細胞索型、濾胞型、神経分泌型の四型に分けられる。
分泌物による内分泌腺の分類
1. ペプチドホルモン分泌型
2. アミン分泌型
3. 甲状腺ホルモン分泌型
4. ステロイド分泌型
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内分泌系
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