Subject   : 小胞体とリボソーム

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 小胞体 (endoplasmic reticulum: ER)
 真核生物の細胞の内部には、これから述べる小胞体やゴルジ装置のような、非常によく発達した膜系が存在する。

小胞体は、名前の示すように細胞質内の網状構造で、粗面小胞体(rER)と 滑面小胞体(sER)の2種類がある。

リボソーム(ribosome) の付いた粗面小胞体(rER)と付いていない滑面小胞体(sER)がある。
 粗面小胞体は、 平たい袋状に拡がった小胞体の2枚の膜表面にリボソーム顆粒が付着していて、 おもに円盤状(押しつぶされた袋状)をしており、膜結合型・分泌型タンパク質を作る「工場」となっている。 分泌性タンパク質をさかんに合成する消化酵素をつくる細胞や、内分泌腺の細胞でよく発達している。
 滑面小胞体は細胞質内に網のように広がり、互いに連絡する内腔をもった微細な管状の構造物。粗面小胞体とともに脂質の合成・代謝の場となっている。  また、粗面・滑面小胞体とも、特定のイオン類の貯蔵の場となっている。 平たい膜ではなくむしろ管状構造をしている。両者の小胞体の管腔は連続している。
 リボソーム (ribosome)
遊離型 (free ribosome)と付着型 (membrane-bound ribosome)がある。 12nm×25nm位の大きさの、顆粒状(雪だるま型)の構造物。
リボソームは、ダルマのように大顆粒(large subunit)と小顆粒(small subunit)が 重なった構造をしている。
 リボソームはRNAとタンパク質の複合体で、核小体部で作られたRNAとサイトゾールで作られ核に送り込まれたタンパク質からつくられ、再びサイトゾールに送り返される。
 リボソームはタンパク質合成の場所である おもにリボソームRNA (rRNA) からなる(少量のDNA・タンパク質も含む)。 RNAからポリペプチド(タンパク質)への「翻訳」の場。

注)付着型リボソームは小胞体に付着し、そこを粗面小胞体と言う。付着型リボソームでは膜結合型・分泌型タンパク質の翻訳がおこなわれる。

遊離型リボソームは、しばしば集合してポリリボソーム(ポリソーム)を形成する。ポリソームでは非膜結合・非分泌のタンパク(おもにサイトソルのタンパク)の翻訳がおこなわれる。遊離型リボソームを細胞小器官に含めない場合もある。

遊離のリボソームでは細胞内で日常的に使われる(house-keeping)タンパク質が合成され、小胞体に結合したリボソームでは細胞外へ分泌されるタンパク質あるいは膜に埋め込まれる膜タンパク質を合成されている。後者の2種のタンパク質は小胞体腔へ入り、管腔を通って処理され、ゴルジ装置へ送られる。
 ⇒ 真核細胞(eucaryotic cell)

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]