Subject   : 薬による重大な有害反応(副作用)

カテゴリー  : 学術情報 > 薬学


 薬による重大な有害反応(副作用)
薬の望ましくない効果を「副作用」と呼んでいます(薬の有害事象ともいう)。望ましくない、不快で毒性のある、潜在的に有害な薬の効果を表わす専門用語としては、薬の有害反応の方が適切です。

大半の薬は口から服用して消化管を通り抜けるため、薬の有害反応として特に多いのが食欲不振や吐き気、腹部膨満感、便秘、下痢といった消化器の障害です。しかし、ほとんどどの臓器系でも影響を受ける可能性があります。高齢者は脳に影響を受けやすく、眠気や錯乱に陥ることがあります。 薬による重大な有害反応の例を以下に示します。

薬による有害反応 薬の種類 メモ
消化性潰瘍
胃からの出血
コルチコステロイドの内服薬または注射薬 ヒドロコルチゾン
プレドニゾロン
非ステロイド性抗炎症薬 アスピリン、 イブプロフェン 、 ケトプロフェン 、 ナプロキセン
抗凝固薬 ヘパリン 、 ワルファリン
貧血
(赤血球産生の減少または赤血球破壊の増大による)
特定の抗生物質 クロラムフェニコール
非ステロイド性抗炎症薬 フェニルブタゾン
抗マラリア薬、抗結核薬 クロロキン 、 イソニアジド 、 プリマキン
白血球産生の減少と
感染症のリスク増大
特定の抗精神病薬 クロザピン
癌の化学療法薬 シクロホスファミド
メルカプトプリン
メトトレキサート
ビンブラスチン
甲状腺疾患治療薬 プロピルチオウラシル
肝障害 一部の鎮痛薬 アセトアミノフェン
(過量摂取時)
抗結核薬 イソニアジド
(鉄分を含むサプリメントの過量摂取時)
腎障害 非ステロイド性抗炎症薬 (繰り返し過量摂取した場合) イブプロフェン
ケトプロフェン
ナプロキセン
アミノグリコシド系抗生物質 ゲンタマイシン
カナマイシン
一部の化学療法薬 シスプラチン
錯乱や眠気/td> 抗ヒスタミン薬を含む鎮静薬 ジフェンヒドラミン
抗うつ薬(特に高齢者の場合) アミトリプチリン
イミプラミン

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