Subject   : アプタマー(Aptamer)

カテゴリー  : 学術情報 


 アプタマー(Aptamer)
 アプタマー(Aptamer)とは、特定の分子と特異的に結合する核酸分子やペプチドである。

通常ランダム配列の巨大ライブラリ中から選び出してくるが、自然界にも存在しておりリボスイッチとして知られている。基礎から薬剤探索などの応用まで幅広く研究されている。リボザイムと複合化したアプタマーも存在しており、ターゲット分子存在下で自己開裂するものが知られている。 大きく分けると核酸(DNA・RNA)アプタマー、ペプチドアプタマーの2種に分類される。

アプタマーは標的タンパク質と特異的に結合する能力を持った核酸分子です。タンパク質の機能を阻害する働きを持ちます。はじめに論文に登場した1990年より、増殖因子、酵素、受容体、膜タンパク質、ウイルスタンパク質などさまざまなタンパク質に結合するアプタマーが見つかっています。金属イオン、分子量の小さい有機化合物、ペプチド、複雑な構造を持つ多量体、ウイルスなどと結合するものがあることも分かってきました。

また、アプタマーは結合する対象に制約が無いだけではなく、抗体では実現できなかった高い親和性と特異性をもって対象に結合させることが可能です。たとえば、ピコモル以下の親和性を持つ場合もあり、96%相同な配列のタンパク質や、同じ配列で立体構造の異なる分子も区別できることが明らかになっています。さらに、大量の合成が容易、作用機序が単純といった利点もあり、構造プロテオミクス、ターゲット解析、ターゲットバリデーション、創薬などの分野で強力なツールとして期待されています。

 ● 分子プローブ
 標識薬剤。疾患の原因となる遺伝子やタンパク質を認識することができる分子。蛍光や放射線などを発生するため、これらのシグナルをイメージング機器で捉えて画像化する。
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