Subject : 酵素センサー
カテゴリー : 学術情報
酵素センサー
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血液中のタンパクを調べるプロテインセンサー、ブドウ糖の濃度を調べるグルコースセンサー
バイオセンサーは迅速で簡易な方法としての特徴があるため,ニーズに合致しかつ実際の利用の際に安定的な性能が確保されるとその価値が発揮できる。一方,生物素子の保存時や使用時の安定性,操作条件の制限(温度,pH,イオン強度など)等の課題(生物素子特有の課題)がある。
現在,実用化が進んでいるバイオセンサーは酵素を素子として用いたもので,グルコース,ラクトース,尿素,アミノ酸用の酵素センサーは,医療計測や食品工業などに利用されている。特にグルコースセンサーは,糖尿病患者の血中グルコース濃度の計測に用いられ,バイオセンサーの代表的なものとなっている。
他に,実用化が進んでいるバイオセンサーには,微生物センサーや免疫センサーがある。前者は,酵母を用いたBODセンサーやアンモニア酸化細菌を用いた水質計など,環境計測の分野で利用が期待されている。後者については,酵素で標識した抗体を用いる方法と蛍光色素で標識した抗体を用いた方法がある。
酵素で標識した抗体を用いる方法は,目的物質を酵素で標識した抗体に認識させ続いて酵素反応を行わせ,その酵素反応を信号として取り出す。つまり酵素センサーに共通する部分がある。一方,蛍光色素で標識した抗体を用いた方法は最近に開発されたもので,抗原と抗体が結合したときの変化を抗体に標識した色素の蛍光反応を検出することで定量化する方法である。酵素反応を用いる方法より簡易で感度が高いため,環境ホルモンとして注目される化学物質やダイオキシン等の微量有害化学物質の簡易・高感度検出法として注目され,実用化が進められている。
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