Subject   : オクタロニー法(Ouchterlony method)

カテゴリー  : 学術情報 


 オクタロニー法(Ouchterlony method) 
 平板内二重免疫拡散法と呼ばれるゲル内拡散法の1つ。ゲル内で抗体と抗原を拡散させ、抗原抗体反応により形成された沈降線の数や反. 応性の有無から、抗原と抗体の反応を確認する方法。

アガロースゲルに複数の穴をあけ、そこに抗原、抗体をそれぞれ別に入れると沈降腺を形成する。形成のパターンによって免疫反応の有無を知ることができる。

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 抗原と抗体の両者をほぼ等量で混合すると抗原抗体複合体が凝集して不溶物(沈降物)を作ることは、抗原抗体反応の最初に観察された現象の一つである。多くの蛋白質は寒天ゲル(目が粗い)の中を自由に拡散できるので、ゲル内を移行中の抗体が抗原蛋白と遭遇すると等量濃度にあたるところで免疫沈降線を形成する(ゲル内沈降反応)。 寒天ゲルに開けた別々の孔(well)に抗原と抗体を加えて両者を拡散させる二重免疫拡散法では、二つのwellの中間にその沈降線が出現する。

 もし2種類の蛋白質とそれらを区別して結合する2種類の抗体が抗原液と抗体液双方に含まれている場合には、相互に独立した抗原抗体凝集物が形成されるので、well間に2本の沈降線が形成される。

 このように二重免疫拡散法により抗原-抗体反応の有無を決定することができる。また、形成される沈降線の形状パターンから、抗原間の相互関係(抗原決定基の同一性、非同一性)を判定するすることが可能である。

 ⇒ ホルモン測定法の種類

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