Subject   : β-カテニン(β-catenin)

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 β-カテニン(β-catenin)
 β-カテニンは2つの機能を持つタンパク質で、細胞接着と遺伝子転写の調節や調整に関与している。ショウジョウバエDrosophilaの相同タンパク質はArmadilloと呼ばれる。β-カテニンはカドヘリンタンパク質複合体のサブユニットの1つであり、Wntシグナル経路の細胞内シグナル伝達因子としても機能する。カテニンタンパク質ファミリーに属し、γ-カテニン(プラコグロビン)と相同である。β-カテニンは多くの組織で広く発現している。心筋では、β-カテニンは介在板構造のアドヘレンスジャンクションに局在する。介在板は隣接する心筋細胞間の電気的・機械的共役に重要である。

β-カテニンの変異と過剰発現は、肝細胞がん、大腸がん、肺がん、乳がん、卵巣がん、子宮体がんなど多くのがんに関係している。β-カテニンの局在や発現レベルの変化は、拡張型心筋症などさまざまな形態の心疾患と関係している。β-カテニンはβ-カテニン分解複合体(β-catenin destruction complex)よって調節と分解が行われる。特にがん抑制因子であるAPC(adenomatous polyposis coli)タンパク質による調節が重要であり、APCをコードするAPC遺伝子の変異は家族性大腸腺腫症に由来する大腸がんと強く関係している。

<出典:Wikipedia>

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 ⇒ シグナルトランザクション(signal transduction)

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