Subject : D-ダイマー(D-dimer)
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D-ダイマー(D-dimer)
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D-ダイマーは、健常な場合、失血に対する防衛として血管損傷からの止血作用として形成されるフィブリン血栓から派生します。フィブリン塊に含まれるフィブリンは、血液凝固カスケードとして知られる複雑なプロセスを経て産生されます。フィブリンはこのカスケードの最終過程で、構造内にD-ドメインと呼ばれる可溶性の血漿蛋白を含むフィブリノゲンから形成されます。凝固カスケードが活性化すると、フィブリノゲンを分解する酵素であるトロンビンが産生されます。この分解産物がD-ドメインを保持するフィブリンモノマーです。フィブリンモノマーは自然に結合し、長い二本鎖フィブリンを有する前原線維を形成します。さらに、トロンビンはもう1つの血液凝固因子XIIIを活性化し、フィブリン前原線維内に含まれるフィブリンモノマーのD-ドメイン間の架橋の触媒となります。その結果として糸のようなフィブリン重合体が不溶性のゲルとして大量に蓄積されます。これがフィブリン塊と呼ばれるものです。
D-ダイマーの血中濃度の上昇は、線維素溶解(線溶、フィブリン溶解)が進行中であることを証明し、血栓塞栓症や、凝固性亢進状態に付随するその他の症状の特徴であるフィブリン血栓が形成されたことを示します。D-ダイマー検査は、主に、深部静脈血栓症(DVT)と肺塞栓症(PE)という(合わせて静脈血栓塞栓症(VTE)と呼ばれる)2つの関連しあう血栓症が疑われる患者の評価において臨床的有用性があります
- ■ D-ダイマー上昇の原因
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動脈血栓症
・心筋梗塞(MI)
・脳梗塞
四肢の虚血
・心房細動(Af)
・静脈血栓症
・深部静脈血栓症(DVT)
・肺血栓塞栓症(PE)
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