Subject   : リン酸緩衝生理食塩水(PBS)

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 リン酸緩衝生理食塩水(PBS)
 リン酸緩衝生理食塩水(Phosphate-buffered saline, 略称: PBS)は、細胞生物学、生化学等の細胞を扱う実験でよく利用される緩衝液である。この緩衝液は生体内で普遍的に見出されるイオンで構成される為に無毒であり、等張になるように調製されて細胞洗浄溶液として用いられる。加えて、付着したり凝集した細胞を遊離させる為にも使われる。

PBSの組成は、様々なものが存在する。カリウムを含まないものや、カルシウムやマグネシウムを含むものもある。

日本語ではリン酸緩衝生理食塩水という。リン酸で pH 緩衝能をもたせ、さらに食塩 NaCl および KCl を加えることで浸透圧が生体と同じ (等張) になるようにしている。

リン酸カリウム緩衝液 や リン酸ナトリウム緩衝液 とは異なり、カリウムとナトリウムの両方が使われている。

PBS の組成は、通常 10x または 1x などのように表されるが、たまに 0.1 M PBS などという表記をみて戸惑うことがある。0.1 M PBS は、リン酸緩衝液の成分が 0.1 M であり、これに生理食塩水の成分を加えているという意味のようである。

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 ⇒ 緩衝液(buffer solution)

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