Subject   : 補体の活性化

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 補体の活性化
 補体には9種類あり、それぞれが連鎖的に活性化することで、抗原の細胞膜に小さな穴を空けて死滅させます。

補体は、さまざまな経路(方法)で活性化され、病原体を死滅させることができます。活性化の仕方には 、古典経路と別経路(副経路)とレクチン経路があります。

<出典:Wikipedia>

■ 古典経路
 古典経路では、抗原が抗体と結合することによって補体が活性化されます。この、抗原が抗体と結合したものを免疫複合体といいます。

免疫複合体に接触することで活性化した補体C1は補体C4を活性化し、その後補体C2から補体C8までが次々と連鎖的に活性化します。すると、抗原の細胞膜にC9の複合体が埋め込まれ、穴をあけて水や電解質を侵入させることで抗原を死滅させます。

■ 別経路(副経路)
 補体は免疫複合体を介さなくても活性化することができます。この経路を別経路または副経路といいます。

別経路では、C3が自発的に抗原に反応することで、C5を活性化させます。この後の連鎖は古典経路と同じく、C5、C6、C7、C8、C9と補体が順番に活性化され、最終的に病原体を死滅させます。

■ レクチン経路
 レクチン経路では、血液中に存在するレクチン(タンパク質の複合体)の一つであるマンノース結合レクチン(MBL)が病原体と結合することによってC4が活性化されます。この後の連鎖は古典的経路と同様で、最終的には病原体を死滅させます。


 ⇒ 補体(Complement)

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