Subject   : 血液凝固第XI因子(血漿トロンボプラスチン前躯体)

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 血液凝固第XI因子(血漿トロンボプラスチン前躯体)
 第XI因子(factor XI)または血漿トロンボプラスチン前駆物質(plasma thromboplastin antecedent)は、血液凝固カスケードの酵素の1つ第XIa因子の酵素前駆体である。他の凝固因子と同様、セリンプロテアーゼである。ヒトでは、第XI因子はF11遺伝子にコードされる。

第XI因子は肝臓で産生され、不活性型のホモ二量体体として循環する。血漿中の半減期は約52時間である。第XI因子は、第XIIa因子やトロンビンによって第XIa因子へと活性化され、第XIa因子自身によっても活性化される。第XIIa因子によって活性化されるため、内因系のメンバーである。

第XIa因子は、第IX因子の特定のアルギニン-アラニン、アルギニン-バリン間のペプチド結合を切断し、活性化する。その結果生じた第IXa因子は第VIIIa因子と複合体を形成し、第X因子を活性化する。

第XIa因子の阻害因子にはプロテインZ依存性プロテアーゼインヒビター(ZPI、セルピンのメンバー)があり、その作用はプロテインZ 非依存的である(ZPIの第X因子への作用はプロテインZ依存的であり、名称はそれに由来する)。

<出典:日本血栓止血学会>

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 ⇒ 血液凝固反応因子

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