Subject   : エンドヌクレアーゼ(endonuclease)

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 エンドヌクレアーゼ(endonuclease)
 エンドヌクレアーゼ(endonuclease)は、ポリヌクレオチド鎖内部のホスホジエステル結合を切断する酵素である。デオキシリボヌクレアーゼI(DNase I)など一部の酵素はDNAを非特異的に(配列に関係なく)切断するが、一般的に制限酵素と呼ばれる多くの種類は特定のヌクレオチド配列のみを非常に高い特異性で切断する。エンドヌクレアーゼは、認識配列の末端ではなく内部(endo-)を切断する点で、エキソヌクレアーゼ(英語版)とは異なる。一方、一部の酵素は"exo-endonuclease"として知られ、エンドヌクレアーゼ様の活性とエキソヌクレアーゼ様の活性の双方を示す。エンドヌクレアーゼの活性には、エキソヌクレアーゼの活性と比較して遅れがみられることが示唆されている。

制限酵素は、特定のDNA配列を認識する、真正細菌や古細菌由来のエンドヌクレアーゼである。一般的に、制限酵素認識部位は4から6ヌクレオチドの長さの回文配列となっている。大部分の制限酵素は、相補的な一本鎖末端を残すような形で切断する。こうした末端はハイブリダイゼーションによって再連結することができ、「粘着末端」と呼ばれる。末端どうしが対合すると、断片はDNAリガーゼによって連結される。これまで数百種類の制限酵素が知られており、それぞれ異なる部位を攻撃する。同じ酵素によって切断されたDNA断片は、異なる起源のDNAどうしであっても連結することができる。こうして作られたDNAは組換えDNAと呼ばれる。制限酵素はその作用機序によってタイプI、II、IIIの3つのカテゴリに分類される。こうした酵素は、細菌、植物、動物細胞へ導入するための組換えDNAを作製するための遺伝子操作によく利用され、また合成生物学においても利用される。Cas9もよく知られたエンドヌクレアーゼの1つである。

<出典:Wikipedia>

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 ⇒ ヌクレアーゼ(nuclease)

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