Subject : 長鎖型ノンコーディングRNA(lncRNA)
カテゴリー : 学術情報 > 生化学
長鎖型ノンコーディングRNA(lncRNA)
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長鎖型ノンコーディングRNA(long non-coding RNA、略称: lncRNA)
タンパク質をコードしないノンコーディングRNAの一種。一般に、約200塩基以上のものを指す。全長にわたる保存性は高くないが、反復配列やウィルス由来の配列断片を含むものも多い。転写、翻訳、エピジェネティクスなど生体内の多様なプロセスに関与するものが知られている。
lncRNAには、タンパク質をコードする遺伝子領域と重複しない領域に位置するlincRNA(long intervening/intergenic non-coding RNA)、intronic ncRNA(イントロン内)、sense lncRNA(センス鎖)、antisense lncRNA(アンチセンス鎖)などに分類されることもあり、ゲノム上での遺伝子やエクソンとの位置関係がそれぞれ異なる。
哺乳類のlncRNAの大部分が機能的である可能性が高いことを示す証拠は蓄積している一方で、それらの生物学的意義が実証されているものは比較的少数である。一部のlncRNAはlncRNAdbにおいて機能のアノテーションが行われているが、その大部分はヒトのものである。他にも実験的証拠のあるlncRNAの機能は、LncRNAWiki(ヒトのlncRNAに関する、一般編集可能なwikiベースのオープンコンテントプラットフォーム)において、機能発揮機構、疾患との関係に関するキュレーションが研究コミュニティによって行われており、LncBookからアクセスすることもできる。文献ベースのlncRNAの機能発揮機構のキュレーションによると、lncRNAは転写調節に関与しているとの報告が広くみられる[17]。さらに大規模なシーケンシング研究からは、lncRNAと考えられていた転写産物の多くで実際にはタンパク質への翻訳が行われている証拠も得られている。
長鎖ノンコーディングRNAの多くはタンパク質との相互作用を通じて生理的機能を発揮する.すなわち,さまざまなタンパク質と直接的あるいは間接的に相互作用して,それら相互作用タンパク質の活性,細胞内局在,タンパク質間相互作用などを制御する.
<出典:Wikipedia>
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RNA(Ribonucleic acid)の種類
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