Subject   : 分布帰還型半導体レーザ(DFB-LD)

カテゴリー  : 産業・技術 > オプトエレクトロニクス 


 分布帰還型半導体レーザ(distributed-feedbak lazer diode)
 光の増幅部である活性層の上部または下部にギザギザの溝がついた回折格子を設けた半導体レーザ。回折格子の各部分で特定の波長が選択的に反射されることから、分布帰還型と呼ばれる。

光伝送では、光ファイバの波長分散の影響から高速変調になるほど波形劣化が大きくなり、伝送距離に制限が生じる。この影響を小さくするには、半導体レーザの発光波長数が少ないほどよい。分布帰還型LDは、その回折格子の周期(波状構造のピッチ)によって決まる特定の波長の光だけを出力するので、発光波長の単一化が可能である。現在開発されている分布帰還型LDのスペクトル半値幅はファブリペロー型LDの約1/10であり、波長分散による影響なしに数Gbps程度の超高速伝送が可能になっている。

 ○ 半導体レーザ
 半導体レーザは誘導放出現象を利用してレーザ光を発生する素子で、レーザ・ダイオードとも称される。光通信用の半導体レーザとしては、ファブリペロー型LD (FP-LD)、分布帰還型LD (DFB-LD)、分布Bragg反射型LD (DBR-LD)、多重量子井戸LDなどがある。

 ○ MI-DFBレーザ(Modulator Integrated-DFB-LD )
変調器内蔵レーザ。高速(2.5Gbit/s、10Gbit/s製品化)・長距離用レーザダイオード。レーザ・変調器が一つの半導体チップの上に作りつけられているので、外部での光結合が不要となり、光結合効率がよく、かつ結合のための部品数が少なくてよい。また、LN変調器に比べ小型になる。
外部変調方式のため波長チャーピングが少なく通常のシングルモードファイバで100km以上の長距離伝送が可能。
 ⇒ 非線形光学(NLO)
 ⇒ 半導体レーザー

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