Subject : 量子光学(quantum optics)
カテゴリー : 光学
量子光学(quantum optics)
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量子光学は、光の性質や光と物質の相互作用を、量子力学に基づいてミクロな立場から解明する研究分野です。
ふだん私たちが光から受ける圧力は、他の力に比べて格段に弱いため、実感することはまずありません。しかし、ミクロな微粒子や原子にとって、光の放射圧は無視できない力となり、その運動状態を大きく変化させることができます。
一光子状態のような微弱光の実際的な応用のひとつに,量子暗号がある.偏光した1つの光子の状態は,複素数の組で 表すことができるが,1つのサンプルの測定からは,状態を完全には推定できない.したがって,盗聴者がもとの状態を再送することで盗聴の痕跡を消すことはできない.この事実を利用して,送信者と受信者は盗聴者の有無を 確認しながら,安全に共有鍵を生成することができる.光子通信による秘密鍵の共有は10〜100kmの距離では実用できるレベルに 達している14).平均光子数の小さいコヒーレント光,スクイーズド光も利用できる.
光子対を用いた二光子干渉計を用いた量子暗号も提案されている.光通信においては,光の量子性が通信路容量の制限要因となるので,スクイージングによる量子ゆらぎの低減や,量子相関を利用した コーディングなどの工夫が必要とされる.偏光とビームの自由度を用いた光子による 量子ゲートは拡張性に難があるが,量子計算の原理を検証するのに利用されている.とくに,偏光ビームスプリッターは最も簡単に実現できる 制御NOTゲートである.
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