Subject   : コールベッドメタン(CBM)

カテゴリー  : 産業・技術 > 資源・エネルギー


 コールベッドメタン(Coalbed methane)
 コールベッドメタン(Coalbed methane、CBM)とは、石炭の生成・熟成に伴って発生したメタンを主成分とするガスが、炭層中の石炭に保持されているものをいう。一部は石炭中の微細な孔隙や亀裂などに存在するが、大部分は石炭に吸着した状態で存在するといわれる。石炭に対する吸着量は、圧力が高い(深度が深い)ほど、また、炭化度が高いほど多くなる傾向がある。

 CBMを経済的に回収するためには、石炭層の浸透率を高めること、坑井からの回収率を高めることがポイントになる。石炭層の浸透率を高めるために水圧破砕法、リーチング法等による坑井刺激が行われ、また坑井からの回収率を高めるために多層仕上げ法、水平掘削法等の坑井仕上げ技術が用いられる。ただし、石炭層や地質の状況が炭田によってそれぞれ違うので、それらを把握した上で適切な技術を選択する必要がある。

 世界の主要な石炭資源保有国は、中国、旧ソ連、米国、カナダ、オーストラリア等であるが、CBM資源量はほぼ石炭資源量に比例していると考えられる。しかし、CBM資源量に関する地質学的な調査は、米国以外にあまり行われておらず評価データにはかなりの幅があるが、世界的にみたCBM資源量(resources)は少なくとも84兆m3程度はあると見積もられている。

● タイトフォーメーションガス
  ここでいうタイトフォーメーションとは、浸透率が非常に小さい硬質な地層(米国では0.1md以下とされている)をさしている。このような浸透性が極めて低い地層中に含まれているガスをタイトフォーメーションガスといい、例えば、タイトサンドガスやシェールガス等がある
 ⇒ 天然ガス

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