Subject   : 変性PPE

カテゴリー  : 産業・技術 


 変性PPE
変性PPEは,2,6ジメチルフェニレンオキサイドを重合したポリフェニレンエーテル(PPE)とポリスチレン(PS)のポリマアロイである。「変性」と付けられているのは,この理由による。一般には変性PPEと呼ばれるのだが,最初に実用化に成功した米ゼネラル・エレクトリック(GE)社は「変性ポリフェニレンオキシド(変性PPO)」と呼んでいる。
 PPE自身がエーテル結合を持つことから耐熱性が高く,優れた荷重たわみ温度を示す。しかし,成形性が低かったので実用プラスチックにできなかった。これを解決したのが,PSとのポリマアロイ化である。PPEとPSの配合比率を変えると,荷重たわみ温度をいくらか調整できる。
 変性PPEは,汎用エンプラとしては機械的性質のバランスがよく,電気的性質も良好である。このため,OA機器といった電気・電子機器や自動車など,幅広い用途で採用されている。OA機器向けでは,難燃性グレードの開発が急務になり,変性PPEではリン系難燃剤によって難燃性を確保している。

● 変性PPE/PAアロイ
PA(ポリアミド,ナイロン)とのアロイ化した変性PPE/PAアロイもある。同アロイは,オンライン塗装に耐えられる耐熱性と耐衝撃性などを持っている。機械的性質が優れているものの,価格がやや高いことから用途拡大は比較的ゆっくりとしている。。

  ⇒ エンジニアリング・プラスチック(engineering plastics)

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]