Subject   : 高圧ガスの分類

カテゴリー  : 産業・技術 


 高圧ガスの分類
高圧ガスの容器に充填された状態による分類
高圧ガスの分類 主なガス例 メモ
圧縮ガス 酸素、水素、アルゴン、ヘリウム、メタン、その他各種スパンガス類
液化ガス 塩素、アンモニア、炭酸ガス、液化石油ガス
溶解ガス アセチレン


高圧ガスの性質による分類
高圧ガスの分類 主な性質 メモ
可燃性ガス 点火すると燃えたり、空気と混合して、爆発性 の混合ガスを形成する 水素、エタン、エチレン、プロ パン、一酸化炭素
不燃性ガス 可燃性ガスのように燃える恐れはないが、吸入 した場合、酸素欠乏による窒息が起きる。 窒素、ヘリウム、ネオン、フロ ン、二酸化炭素
支燃性ガス それ自体は燃えたり、爆発する恐れはないが、 燃焼を支え火勢を強め、激しく燃焼させる。 酸素、空気
毒性ガス 吸入すると中枢神経麻痺、けいれん等を起こす。 高濃度ガスを吸入すると極めて危険である。 アンモニア、一酸化炭素、塩化 水素、硫化水素


● 特殊材料ガス
燃焼性(爆発性)・毒性・腐食性のような危険性が比較的大きい高圧ガスについては、高圧ガス保 安協会において「特殊材料ガス」として定めている。
特殊材料ガスは全39種類あり、高圧ガス保安法以外に、労働安全衛生法、毒物及び劇物取締法、消防法等の規制を受けるものも存在します。
分類 主なガス例 メモ
シリコン系 モノシラン、ジクロロシラ ン、
四塩化ケイ素、
ジシラン
モノシラン、ジシランは自然発火性
ヒ素系 アルシン、フッ化ヒ素(V、
X)、塩化ヒ素(V、X)

リン系 ホスフィン、フッ化リン(V、
X)、塩化リン(V、X)
ホスフィンは自然発火性
ホウ素系 ジボラン、三フッ化ホウ素、
三塩化ホウ素
ジボランは分解爆発性
金属水素化物 セレン化水素、モノゲルマン、
水素化スズ
可燃性
(爆発範囲が1%〜100%近くまでと非
常に広い等、爆発の危険性が大きい。)
ハロゲン化物 三フッ化窒素、塩化スズ
(W)、塩化モリブデン(X)
不燃性。大部分が水と容易に反応し、
ハロゲ ン化水素を発生し、腐食性を示す。
金属アルキル化物 トリメチルガリウム、
トリメ チルインジウム
可燃性。室温で自然発火する

● 特定高圧ガス
ガスの消費に際し、災害の発生を防止するため特別の注意を要するものについては、高圧ガス保安法において「特定高圧ガス」として定めている。
・モノシラン ・ジシラン ・アルシン ・ホスフィン ・ジボラン ・セレン化水素 ・モノゲルマン ・水素や天然ガスなどをある一定量以上貯蔵または消費する場合

特定高圧ガスの消費 にあたっては、以下の規制を順守しなければならない。
  • 特定高圧ガスを消費する旨の知事への届出
  • 法令で定められた特定高圧ガス消費設備の整備
  • 特定高圧ガス取扱主任者の選任
  • 定期自主検査の実施
  • ガス使用者への保安教育の実施

 ⇒ 半導体産業で使われるガスの許容濃度

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