Subject   : ナノフォトニクス(Nanotechnology)

カテゴリー  : 産業・技術 


 ナノフォトニクス(Nanotechnology)
 光は、波でもあり、粒子でもあるが、光の粒子性に注目した場合、光子(フォトン)と言う 。光の波長が短くなるにつれて、電磁波は粒子としての性格が強くなる。 「フォトニクス」と は、フォトン(光の粒子、光子)を利用する技術で、その代表例は、ディスプレイ、光メモリ 、光通信などがある。フォトンでナノスケールの構造を加工・制御・計測する科学技術は、 「ナノフォトニクス」と呼ばれ、最近急速に進歩している。ナノ物質、ナノ構造の計測・操作・ 加工へフォトンを用いると、他のナノプローブ技術では得られない新たな特性が期待でき る。

 「ナノフォトニクス」とは、光エレクトロニクスや光工学の分野を「光子(フォトン、粒子)」を キーワードとして、新たに統合した学問分野で、フォトニック結晶(フォトニックバンドギャッ プ、人工結晶)を利用する超小型フォトニックデバイスの微細加工技術を意味する。最も 小さなレーザキャビティ(laser cavity)の実現を目指している。  通信システムの高速・大容量化のためには、ナノメート寸法の新規な光デバイス、光集 積回路が必須であるが、従来の光エレクトロニクス技術では光の回折限界のために不可 能である。そこで、近接場光学顕微鏡(SNOM)が開発され、近接場光を用いたナノ寸法 物質の創製、ナノフォトニックデバイスの開発が進められている。

◆ 応用分野
非線形分光学や近接場光学などの最新の科学技術により、ナノ構造をフォトンで計測、 加工、制御する技術の開発とその生体材料やナノデバイスへの応用

○ アトムフォトニクス(Atom Photonics)
極微小な物質の基本的構成要素である原子と近接場光との相互作用を利用して、単一 原子レベルで新物質を創製する科学技術。

○ ナノメータ制御光メモリ技術
光ディスクに高密度に記録されたデータを高品質に信号再生する技術。

○ 近接場光学顕微鏡(SNOM)
光の波長よりも小さいものを「光」で見る顕微鏡で、試料近傍に近接場光を発生させ、探 針で走査する事により画像化する。
 ⇒ ナノマテリアル(Nanomaterials)

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