Subject   : フーリエ変換赤外分光法(FTIR)

カテゴリー  : 産業・技術 


 フーリエ変換赤外分光法(Fourier transform infrared spectrometry)
 マイケルソン干渉計を構成する2枚の反射鏡のうちの一方を光軸方向に沿って移動すると、干渉光出力は入射光をフーリエ変換したものになる(これをインターフェログラムと称し、鏡の移動距離が変数)ことから、出力光強度をフーリエ逆変換することによって入射光の波数(波長)スペクトルを求めることができる。

 マイケルソン干渉計をこのように使う分光計はフーリエ変換型の分光計(FTS)の代表的なものであり、高速・大記憶容量の計算機の利用により、近年実用化が進んだ分光計である。入射スリットを必要とする回折格子型分光計に比べて、入射光量を桁違いに大きくとれるので、光検出器感度が比較的低い赤外域でよく用いられ、わが国ではFTIR(フーリエ変換赤外分光計)と呼び慣わされている。

 マイケルソン干渉分光計は、高い分光分解能で広い波長域にわたるスペクトルを測定するのに適し、赤外域での分光化学分析機器として広く用いられている。ADEOS衛星に搭載され地球大気中の温室効果気体を観測することを目的としたIMGはこのタイプの分光計である。

 ○ 

 ⇒ 人工衛星(Artificial Satellite)

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]