財政投融資（fiscal investment and loan program）

　政府系金融機関を中心とする特殊法人などに公的な資金を投融資する国の制度。毎年度、予算編成とともに財投計画を作成する。

　２０００年度までは郵便貯金や公的年金などを資金運用部特別会計に一括して預託していた。高度成長期には社会資本整備などで「第二の予算」の役割を果たしたが、景気低迷で特殊法人肥大化などの問題が生じ、０１年度から資金運用部を廃止し市場から資金調達する財投改革を実施した。特殊法人が独自に財投機関債などで資金調達し、郵貯・年金は資金を自主運用するのが原則。だが、必要資金の大半は資金運用部に代わる財政融資資金特別会計が財投債を発行して賄っている。経過措置として財投債の多くを郵貯や年金が引き受けている。

● 財投債（bond issued to finance fiscal）

　政府が財政投融資（財投）の資金を民間金融市場から一括して調達するために発行する国債の一種。

　郵貯、年金の預託義務を廃止する財投改革の一環。個別の特殊法人ごとに発行する財投機関債と併存する。財投債は、政府の信用で必要額だけ低コストで調達し、政策判断に合わせた配分が可能なことが利点。一方で個別の特殊法人に対する市場の監視が働かず肥大化是正の決め手にならないとの指摘もある。２００７年度の財投債発行は約１９兆円を予定。

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